消えていく星の流線を

デフォで重め

IDOLiSH7は空を飛ぶ

 

今回はIDOLiSH7の楽曲の歌詞について考えてみる。

まず、メインストーリーから少しセリフを引用するので見ていただこう。

 

「TRIGGERのみなさんは、こんなに素敵なものを見られた自分は幸運だと、見た人に思わせてくれる。を見上げた時みたいに。私の夢は、IDOLiSH7がその虹を越えていくことです。」(1部18章2話)

これはIDOLiSH7のマネージャー、小鳥遊紡のセリフだ。

 

「初めてのステージの上で、7人はのように、のように、きらきらと眩しく輝いていた」(1部2章5話)

初めてのライブを行ったIDOLiSH7に紡が感じたモノローグ。

 

「七色の光が束になってになるように、オレたちのハートが同じものを目指してひとつになっていく。」(1部19章3話)

こちらは、JIMAでのパフォーマンス中の七瀬陸のモノローグ。

 

 

 

IDOLiSH7から見たTRIGGERは虹のような存在。
一方、IDOLiSH7にも虹の比喩がよく用いられている。

 

IDOLiSH7の目標は、TRIGGERという「虹」を超える、さらに大きな虹になること】

 

アイドリッシュセブンのストーリー、特に第1部・2部ではこの目標が根底にある。
3部ではどうなるかということは後述。

 

 

 

 

 

 

IDOLiSH7は空を飛ぶ

 

虹を超えるためには、物理的にどうすればいい?

 

それは「空を飛ぶ」ことだ。

 

虹、つまりTRIGGERを超えるために、IDOLiSH7は彼らの楽曲の中で頻繁に空を飛んでいる。

 

どういうことかというと…

現在発表されているIDOLiSH7の楽曲(ユニット含める)で、「Jump」「Fly」など、「飛ぶこと」に関連する言葉が含まれる曲が11曲もある(2018年3月現在リリースされているものに限る。抜けあると思いますすみません)。

 

特に多かった語の登場回数を簡単に数えてみると以下のようになった。

Fly(Flight):30回
Jump:16回
High(Higher):14回
虹(レインボー):8回
Sky:4回
空(ソラ):3回

 

「Fly」の圧勝だった。
IDOLiSH7の楽曲には「空を飛ぶ」「高く跳ぶ」を表すワードがかなりの頻度で登場する。
これはTRIGGER・Re:vale・ZOOLの曲には見られない、IDOLiSH7の楽曲の特徴である。

 

(少し逸れるが、前回の記事で「IDOLiSH7のHey!Say!JUMPみ」について書いた。歌詞に「Jump」が多く出てくるあたりもHey!Say!JUMPっぽいかもしれない。)

 

話を戻そう。
以下のように、それぞれの楽曲と「空を飛ぶ」関連の語の登場数をまとめた。

 

 

 

MONSTER GENERATiON

「Jump」×8、「High」×9、「Fly」×7、「Sky」×2

Jump!High!Jump!High!) 褪せない GENERATiONを君と
(One, Two, Three, Four, Five, Six, Seven, Jump!!!
・このMelodyがいつかは(Fly! High! Fly!) 世界中 旅をしてくように 響け Fly away
・Making the sky!
Flight! Flight! Flight! Flight!
・Driving to sky!

 

 

Joker Flag

「Fly」×2、「Jump」×1、「空」×1

・さぁ 最上級の夢を見ようよ Let’s fly!
・そう ハイテンションに地面を蹴って Hi jump!!

 

 

MEMORiES MELODiES

「Higher」×3、「Jump」×2、「虹」×1、「空」×1

・さぁ、色に染めよう
・ヨロコビも(キミと)感動も(一緒に) 連れ出して Higher jump!
・吹き荒れたも 追い風に変わるさ

 

 

GOOD NIGHT AWESOME

「Fly」×12

・Ready for Fly,Fly,Fly この夜に So Fly,Fly,Fly 届くように

 

 

RESTART POiNTER

「Fly」×2、「High」×2、「Jump」×1

Fly high! だから信じている 思うままに駆け抜けろ
・躊躇わず Jump! 感じる痛みはかすり傷さ

 

 

THE FUNKY UNIVERSE

「飛ぶ」×1、「Fly」×2、「Jump」×1

・We go! 僕らはきっと、ヒカリよりも遠くまで飛べる
・煌めくミライにエスコート(Let’s fly, Future dream!!)
・ゼロ距離になろう(Everybody jump!)

 

 

THANK YOU FOR YOUR EVERYTHING

「Jump」×2

Jump! Jump! トビラあけるように Dong! Dong! 進めばいいじゃんか

 

 

WiSH VOYAGE

「ソラ」×1、「虹」×3、「Jump」×1、「Sky」×2

・今、遠いソラ眺めて… いつかあの向こう側 を架けろ Next Harmony!
・何が正解かって 分かんないから Try and Jump!
・揺らせ(For Your Sky
・そうして(To My Sky)感じた(To My Heart)苦しみさえ 勇気になる

 

 

Fly away!

この曲に関してはタイトルがもう飛んでる。

「Fly」×5、「飛ぶ」×1

・高みまで さぁ一緒に! Fly away!
・目指す高みへと Fly away さぁ 飛び立てるよ

 

 

ピタゴラス☆ファイター

「飛び乗れ」×2、「レインボー」×2

飛び乗れ運命はレインボー

 

 

Dear Butterfly

「虹」×1、「羽ばたく」×2

・小さなざわめきは ココロが羽ばたく

・涙拭いて見上げたら 見守っているのように

・Maybe Maybe 今羽ばたくんだ

 

 

 

以上が空関連の語が含まれる曲。

 

 

 

『GOOD NIGHT AWESOME』『THANK YOU FOR YOUR EVERYTHING』は結城アイラさん作詞。
『Fly away!』はyuzuca*さん作詞。
それ以外は真崎エリカさんによる詞。

 

真崎さんは「IDOLiSH7のターニングポイントとなる楽曲タイトルには小文字の“i”を入れるルールが、自然と出来上がっていた」と言う。*1

 

よって

 

『MONSTER GENERATiON』

『MEMORiES MELODiES』

『Perfection Gimmick』

『RESTART POiNTER』

『WiSH VOYAGE』

『ナナツイロ REALiZE』


これらの曲は特にIDOLiSH7にとって重要な意味を持つことになる。

 

 

 

『Perfection Gimmick』について

 

上記の小文字の“i”を含む曲(以下、「“i”楽曲」という)の中で、『Perfection Gimmick』だけが表記が異なる。

この中に含むのであれば、『PERFECTiON GiMMiCK』でもよかったはずだからだ。でもなんかクドイねこの表記。

 

というわけで、パフェギミは「“i”楽曲」に含むのか、微妙なところだが…

この曲は、センターを陸から一織に交代したターニングポイントの曲。

重要でないわけはない。

 

で、現在発表されている6曲の「“i”楽曲」のうち、パフェギミ以外には「空を飛ぶ」関連の言葉が含まれていることは、ただの偶然ではないと思うのだ。

(『ナナツイロ REALiZE』はまだリリース前だが、歌詞に「Rainbow」「虹」が確認できる)

 

逆に、パフェギミだけは、「Jump」「Fly」などといった、空を飛ぶ語が含まれていない。

 

この曲は一織がセンターを務めたことが散々ストーリー内で語られる通り、センターが陸以外であった唯一の曲(グッナイは大和センターっぽい感じがするが、そのような記述はない)。

 

よって、「IDOLiSH7を空に飛ばしているのは七瀬陸である」という仮説が立てられる。

 

「あなたは私たちの爆弾だから、最強の爆発力をお見舞いしてください。爆風がこっちに向いたって、今度こそ完璧にフォローします」(1部20章3話)

ブラホワでメモメロを披露する前、一織は陸にこう言っていた。

 

七瀬陸の放つ爆風によって、IDOLiSH7は空を飛ぶことができるのではないか。

 

 

 

 

『WiSH VOYAGE』について

 

アニメのOP映像は空港が舞台になっている。

 

真崎さんはこの曲の歌詞について、『MONSTER GENERATiON』と対になるようにしてほしいという旨のオーダーがあったという。


モンジェネに「このメロディーがいつかは 世界中旅をしてくように」とあるが、「空を飛び」「世界中を旅する」ための出発点として、空港が選ばれたのだろう。

 

『WiSH VOYAGE』のこのOP映像は、IDOLiSH7は空を飛ぶ存在なんですよ、ということをあまりに直接的に表しているというか、一番わかりやすい例じゃないかと思う。

 

 

 

IDOLiSH7は星になる

 

【TRIGGER=虹を超え、もっと大きな虹になる】というのが1・2部のIDOLiSH7の目標だった。それが3部では少し様子が違ってくる。

 

第3部では、IDOLiSH7は「」に重ね合わされることが多くなる。

 

・陸「音楽の世界で生きることを夢見る人がたくさんいて、ひとつひとつがみたいに輝いて、天の川みたいに歴史になってる。ゼロもオレたちも、九条も桜春樹も、その大きな流れの中にいるんだな」(3部1章5話)


・九条鷹匡「i7は今以上に売れるが長くは続かない。流星のように一瞬で燃え尽きる」(3部2章3話)

 

・陸「オレたちの歌に誰かの楽しい思い出や、誰かが幸せな物語が繋がってるなら、オレたちが歌うたび、楽しい気持ちや幸せな気持ちをリフレインさせることができる。真っ暗な夜空に、流れ星を降らせるみたいに。オレたちは、にも、虹にもなれる」(3部15章2話)


・一織「(陸に対し)流れ星を降らせて、虹を超えてください」(3部18章5話)

 

3部のIDOLiSH7は虹どころか、もっと高くへ飛んで、「星」という宇宙規模の存在になろうとしている。

 

『MONSTER GENERATiON』に
「例えば 星空 見えないそんな夜でも 心配ないのさ この歌が 照らしている」
とある。
星空が見えない夜でも、IDOLiSH7が星になって照らしている。


『WiSH VOYAGE』には

「まだ Want to Stage! 夢があるよ それは消えない One Star どこかで待ってる」

とある。

「消えない星になることがIDOLiSH7の夢だ」と、この曲ではっきり示されている。

 

3部では【IDOLiSH7は星になる】

 

それがよく表れているのが『THE FUNKY UNIVERSE』という曲だと思う。


この曲はIDOLiSH7の中では若干異質な曲。
「飛ぶ」は「飛ぶ」でも、他の曲のように「虹を超える」とは異なり、「宇宙へ行く」内容になっており、歌詞に「宇宙」や「星」に関連する語が含まれている。

 

・果てない(Search light)ミルキーウェイ【=天の川】
・加速してEarthを超えて 巻き起こすGrooveスーパーノヴァ【=超新星 始めよう!THE FUNKY UNIVERSE
・To rise! 乗り込め Star-Ship【=宇宙船】
・ユニゾンでSpark!シューティン・スター【=流れ星】 止まらない!THE FUNKY UNIVERSE
・We are shooting Galaxy【=宇宙】

 

この曲、「天の川」とか「流れ星」とか、3部に出てくるセリフの単語が入ってくるんですよね。

今後のストーリーの鍵になるかもしれない。
で、もしかしてもしかしたら『THE FUNKY UNIVERSE』がこれからのストーリーで出てきたりしたら嬉しいなあ~とか思ったりするんだが。

 

兎にも角にも『THE FUNKY UNIVERSE』のIDOLiSH7は虹の高さをとっくに超え、宇宙まで飛んでいることは明らか。なんたってEarthを超えてるからね。 

 

 

 

虹を超え、2次元を超える

 

前回の記事でも引用したが、『アイドリッシュセブン』統括プロデューサーの下岡聡吉さんは
アイドリッシュセブンのライバルは3次元かもしれない。近年は“2.5次元”という言葉をよく聞くようになった。今まででは三次元からのアプローチだったが、二次元側からのアプローチするのが『アイドリッシュセブン』。シナリオのとある部分で“虹”を超えてというのがあるのですが、“虹”と“二次”をかけているんですよ
と発言していた。*2

 

 

アイドリッシュセブン』プロジェクトにはそもそも、2次元と3次元の壁を超える目的があった。
もちろんキャラクターたちは2次元に生きているわけだが、より3次元アイドルに近い感覚をファンが抱けるようにしたのだ。
だからストーリーの中で彼らは、3次元アイドルと同じように、傷つき、迷い、自身のアイドル人生が終わることを恐れる。

 

その意味合いが含まれる曲が、またしても『THE FUNKY UNIVERSE』なのだ。

 

僕らはずっと、行けるだろう 次元も超えて

ここがまさに【IDOLiSH7が次元の壁を超えて愛される】ことを表している。

 

当然と言ったら当然かもしれない。

『THE FUNKY UNIVERSE』におけるIDOLiSH7は宇宙まで飛び、とっくに虹(=二次)の高さを超えているのだから。

 

ちなみに同じようなメッセージがTRIGGERの『Last Dimension~引き金をひくのは誰だ~』にも含まれている。

・次元も越えて挑め Last own battle
・次元の狭間 挑む Last own battle
・境界線なんて越えて Start own battle

 

 

 

まとめ 

 

IDOLiSH7の楽曲には「Fly」「High」「Sky」などが頻繁に登場する。それはTRIGGERという「虹」を超えようと、空を飛ぼうとしているからである。


・一織センターの『Perfection Gimmick』には空を飛ぶ単語が見られないことから、陸の爆風によってIDOLiSH7は空を飛ぶことができる、と推測できる。


・ストーリー3部以降のIDOLiSH7は虹よりさらに上空の「星」を目指す。


・紡や一織が言った「虹を超える」というセリフには、「2次元を超える」というダブルミーニングが含まれている。それは『THE FUNKY UNIVERSE』の歌詞に表れている。