【アイナナ】MEZZO”『雨』考察
梅雨がすぐ終わった……と思ったら今度は一部で大雨が降ったり、東日本では全く降らなかったり、おかしな天気が続きますね。
そんな中で今回はこの曲、MEZZO”の 『雨』 を考察します。
以前、ディアバタの記事でも書いたけど、現在リリースされているMEZZO“の楽曲のうち、『Dear Butterfly』を除く5曲は恋愛についての歌。
個人的なイメージとしてはこんな感じ。
・miss you... :片想い。高校の同級生設定。
・恋のかけら :夏の甘酸っぱい恋。幼なじみ設定。
・月明りイルミネイト :王道ラブバラード
・甘さひかえめ :付き合いが長いカップル。同棲中。
そして、『雨』のイメージはというと、ずばり「「不倫」」。
この曲のどこが不倫を表しているのか、歌詞とともに解釈を書いていきます。
雨 / MEZZO”
作詞:Shogo
(環)急に暗い雲が
(壮五)空を覆ってく
「急に暗い雲が 空を覆ってく」
もう出だしから不穏。ここですでに普通の恋の歌じゃないことはわかる。
(環)天気予報なんて
(壮五)アテにならない 予想なんて出来ないものがある
(環)それは それは
恋の雨
rain of love…
rain of love…
「雨」と「恋」を掛けて、どちらも予想できず突然やってくるものだね、って言ってる。
つまり、この曲のなかでは 【 恋=雨 】 を指していて、
歌詞に出てくる「雨」は「恋」に置き換えて考えてオッケー。
この曲の構成はすごい変わってる。
ふつうJ-POPの曲ってAメロかサビから始まって、歌い出しのメロディーはそのあと何回か登場するもの。
だけどこの曲の歌い出し「急に暗い雲が〜〜rain of love...」までのメロディーは、この後もう出てこない。
このメロディーはAメロでもサビでもないんだよね。
何メロって言うんだろう、これ。ちょっとこういう構成の曲を初めて聞いたのでわからない。珍しい曲だと思う。
(壮五)降り出した雨 渇ききってる 心 潤していくよ
(環)突然過ぎた恋のシャワーに為すすべもない
ここも「恋」と「雨」を掛けている。
「降り出した雨(=恋)」で心が潤っていった……ということは、「君」と出会う前の「僕」は愛情に飢えていた、と考えられる。
「僕」は失恋したばかりだった、とか?
(壮五)何故 あの日あの時あのベンチで 巡り会えたかなんて
(環)運命以外 表す言葉 僕の中にありはしないよ
二人は、雨の日のベンチで出会ったようだ。
といっても、普通の公園ベンチとかだったらずぶ濡れになっちゃうので、
屋根が付いてて雨宿りできるような、ちょっと小屋みたいになってるところなのかな?
(壮五)Ah こんなにも近くにいても 遠く感じてしまうから
(環)無謀なんて知ってる 頭では分かってる でも止められない
(壮五)(Can't stop falling love)
「こんなにも近くにいても 遠く感じてしまう」
つまり二人の距離は、物理的には近いのに、心理的には遠い。
それは、「君」は絶対に「僕」のものにはならないと分かっているからでは?
次の歌詞も同じ。
「無謀なんて知ってる」
なぜかというと、君はすでに他の男のもの(=既婚?)だと知っているから。
「頭では分かってる でも止められない」
二人は本能で惹かれ合ってて、理性では分かっているけど止められない。
なんつー歌……罪深ぇ…………
この土砂降りの雨に傘なんて
余計に恋に溺れてくから
(環)一秒だって構わないって 君に会いたくて
(壮五)全て捨てて駆け出すよ
「この土砂降りの雨に傘なんて」の後には、
「この土砂降りの雨に傘なんて(差しても無駄。そのくらい土砂降り)」
文脈的にこう続くと思われる。
「雨=恋」なので、雨を防ぐ傘は「恋にブレーキをかけるもの」と置き換えることができ、
【傘=理性】 の隠喩だと考えられる。
土砂降りの雨に傘を差すと余計に恋に溺れてしまう……
つまり、理性で抑えようとすればするほど余計に、僕の恋心は増してしまう。
「全て捨てて駆け出すよ」
これは、
・「傘を捨てて君のもとへ走っていく」
・「人生の全てを捨てて君に会いにいく」
このダブルミーニングだと思われる。
もう二度と太陽の光さえ
浴びなくていいと思えるほど
恐らく、「二度と太陽の光を浴びない」ということが、してはいけない恋をしてしまった「僕」が受けると予想している罰なんだろう。
もう二度と太陽の光さえ浴びなくていい、
陰に隠れてひっそり生きていく覚悟はできている。
その罰を受けてもかまわないと思えるほどには、「僕」は「君」を好きになってしまった。
(壮五)強がりだって分かってたって降り続いてる
(環)雨は止むことを忘れてしまったかのようで
「雨」=「恋」。
雨は降り止まず、
君への恋も止まることがない。
(環)心地良ささえ 感じ始めた 雨音に耳を寄せて
(壮五)君の街にも降っていること 願う夕立
ここのピアノめちゃくちゃ美しくて最高……
「君の街にも降っていること 願う夕立」
ってすごい素敵な歌詞だよね……
君は僕のものにはならないけど、僕の街にも君の街にも夕立が降って、せめて同じ空で繋がってることを感じられたらなぁ、っていう。
(環)Ah 独り占めしたい思いが 雨を降らせてしまうなら
(壮五)悪いことと知ってる 罰を受けることさえ 覚悟してる
(環)(Love you forever)
わたしが初めてフルで聴いて、「はっ!これ不倫の歌や!」って気づいたのがここ!
一番わかりやすいと思う。
「独り占めしたい」(なのにできない)ってことは、君は僕ひとりのものではないってこと。
そして君を好きでいることは「悪いことと知ってる」、その上で「罰を受けることさえ 覚悟してる」。
誰かを好きになることが悪いことで、罰さえ受けるかもしれないって、
そんなの不倫以外に考えられないではないか……
(環)気の済むまで 降った雨はやがて乾いて
(壮五)この胸の熱を 上げてはまた降り出す
街中に
たぶんここは、出会ってからだいぶ時間が経ってるように思う。
雨=恋なので、「気の済むまで 降った雨」が「乾いて」いるということは、君との恋は一度終わったということ。
だが、雨は「また降り出す」。
一度は乾いた君への気持ちが、また再燃しているのだ。
つまりこの二人は一度関係を終えた(「君」の夫にバレたなど、引き裂かれた?可能性もあり)。
でも、やっぱり君への気持ちを断ちきることはできなかった。
この土砂降りの雨に傘なんて
余計に恋に溺れてくから
一秒だって構わないって 君に会いたくて
全て捨てて駆け出すよ
もう二度と太陽の光さえ
浴びなくていいと思えるほど
強がりだって分かってたって降り続いてる
雨は止むことを忘れてしまったかのようで
はいここで大サビ〜〜!
Dメロでわかったように、
【僕と君の関係は一度終わったが、僕の気持ちが再燃している】
という状態。
そして、君に会いたくてたまらなくて、僕はまた雨の中を走っていく。
これを踏まえると、(歌詞は1番のサビと同じにもかかわらず)1番とは全く違って聴こえるはずだ。
1番のサビでは環と壮五のソロがそれぞれ挟まるが、大サビではすべてユニゾンで歌っている。
このユニゾンも、より最後の部分をドラマチックにしているだろう。
以上!
妄想7割の『雨』考察でした!
そりゃさぁ、昼顔とか流行ったけどさ!!
高校生と二十歳そこそこの男の子にさ、不倫のうた歌わす!?
背徳感がスゴイ。
えっちだね(まとめ方が雑)
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