消えていく星の流線を

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デフォで重め

『大怪獣のあとしまつ』は果たしてクソ映画なのか?

 

2月4日に公開された映画『大怪獣のあとしまつ』を鑑賞しました!!

 

いや~~~公開が延びに延びて、やっとですね。無事公開おめでとうございます。わたしの母が山田担なので密かに気にしておりました。

 

そして、いきなりですが観終わった後の感想……

10年に1本のクソ映画だ。これは。

と思いましたわたしは(笑)

あと、これはめちゃくちゃ叩かれるだろうなと(笑)

 

いや~~~~クソおもんなかったですね!

でもわたしは大好き。こういうの。

もう一度言いますが、この映画はクソ面白くないです。でもわたしは大好きです。

 

というわけで今日は、『大怪獣のあとしまつ』という素晴らしきクソ映画(皮肉ではない)について、ちょっとだけ話を聞いてくれませんか。お願いします。

 

ちなみに ネタバレを含みます ので、ここから先は鑑賞後に読んでください。約束ですよ!

 

 

 

 

 

 

この映画は案の定酷評(それもかなり)されているようですが、なんと言ってもラストですよね!あの最悪(ルビ:さいこう)なラスト!

 

皆さん、最後、ちゃんと聞こえましたか?

山田涼介はこう言うんですよ。

デウス・エクス・マキナ

 

デウス・エクス・マキナ」というのは、元は演劇用語で、物語において強引な展開で無理やり終わらせるクソエンドのことを指します。

物語において強引な展開で無理やり終わらせるクソエンドのことを指します。

大事なので2回言いましたよ。大事なので太字にもしましたよ。

こういう意味の演劇用語を立派なセリフとして言わせてるんですよ、この映画は。

つまりメタセリフですね。ちなみにわたしはメタ演出大好きです。

 

このセリフが何を意味するかというと、つまりこの映画は、自身がクソ映画だということを自覚してるんですよ。

この映画は「クソ映画になっちゃった」んじゃない。意図して「クソ映画にした」ということです。

 

なんであえてクソ映画にしたのか??

 

そんなの決まってるでしょう。

トンチキをやるためですよ!!

トンチキを!日本映画界が全力で、予算いっぱいかけて、豪華俳優の顔を山ほど引っさげて、トンチキを!!やるためですよ!!

 

こんな最高なことはないですよ。

東映と松竹がわざわざタッグを組んで、日本映画の威信を結集しましたみたいなキャストを集めて、それでやることが全力のトンチキって。

それだけでわたしは感動しちゃいますよ、もう。

トンチキ大好き!なぜならわたしはジャニヲタだから!!チュムチュ~ムインディア~♪ バイバ~イドゥ~バイ~~♪ バイカル湖にスパシーバを~ちりばめてスパンコールで~~♪ サムライ~サムライ~♪ ズンズンドッコ~ズンズンドッコ~~♪ ウウウ~ワカチコッ!!! こんなのエンドレスで出てきますけどいいですか?あ、うるさいですか。カウコン行きてえ

 

ハア、テンション上がっちゃった。話を戻そう。

あの大物俳優たちは大真面目に、ボケたり下ネタを言ったりデウス・エクス・マキナで終わらせたり、その他もろもろ、をしましたよね。

しかもことごとく全部スベッてますよね??

だから良いんですよ。あの芝居が大真面目であればあるほど面白い。あれがスベッてるというところまで含めて面白いんです。

 

要は「特撮映画」として観るから拒否反応が出てくるんですね。そうじゃなくて「ギャグ漫画」だと思って観ればいいんです。『銀魂』だと思って観ればいいんですよ。

 

それに「あいつが何者か証明されるときが来たのだ……」とか「やはり、そうか」とか「最悪のシナリオを考えるのは自信がないことの裏付けよ」とか、セリフのちゃちさ。

CGのちゃちさ。

このへんはニチアサあるあるだよね。『大怪獣のあとしまつ』はほぼニチアサなんです(ニチアサファンの人ごめん)

 

 

では、なぜこの映画はこんなにクソなのか……いや、クソと認識されてしまったのか?

 

それは「予告編に偽りあり」だからです。

あの予告編だと、客は本格怪獣映画だと思って観に行くよね(笑)

だから、うんことかゲロとかセッ…とか下ネタがバンバン出てきて引いちゃうわけ。だってうんこが連呼される映画だなんて覚悟決めて観に行ってないから。(すいません今わたしも図らずもダジャレを言ってしまった……)

 

意外とこういうことする映画多いですよね。

映画ってものは、観に行くまで面白いかどうかわからないメディアなんですよ。1,900円を払う価値があるかどうか、それは観た後にしか判断できない。「映画館に映画を観に行く」という行為はそもそも博打なんです。

 

そこで、観に行く前にその映画が面白いかどうかの判断材料として唯一与えられるものが「予告編」です。

その予告編と実際の映画本編の内容が大きく違ったら、それは当然炎上します。

しかも、『大怪獣のあとしまつ』はド・コメディーであるにもかかわらず、あたかも本格特撮映画かのように宣伝してしまった。ジャンルが180度違うんです。これは「詐欺だ」と言われても仕方ないですよ。

 

というより、そもそも予告編を利用して本編とのギャップを演出する狙いがあったのかもしれません。

でもその演出は通用しないんですよ。予告編はあくまでも本編に忠実じゃないといけないんです。

それが、予告編を観て面白そうかどうか判断してその映画を選んで、1,900円を出して観に来てくれる客への誠意だと、わたしは思います。

 

だからもったいないと思ってしまうんです。

この映画が、観るべきコメディーファンに届かないことが!

ちゃんと偽りのない予告編を作って「この映画はコメディーです」とアピールすれば、既存のコメディーファンに刺さったはずですし、逆に本格特撮ファンからの不満も避けられたはずなんです。

 

こんなに素晴らしきトンチキ映画がトンチキラバーたちに届かないなんて!!嘘だと言ってくれ……!!ねえ!!いるでしょ!?B級サメ映画好きな人!B級サメ映画好きな人は絶対『大怪獣のあとしまつ』好きだから観て!?

 

 

最後になりますが、わたしは断言できます、

『大怪獣のあとしまつ』は観る価値がある映画です。

そして最後にもう一度言いますが、この映画はクソ面白くないです。でもわたしは大好きです(笑)

 

さあ、この映画のどこが、どのように、どの程度クソなのか、これを観たあなたはどう感じるのか、わたしはそれが気になるんです。

あなたがこの映画を観て1,900円の元が取れるかどうか、わたしは保証できません。なぜならおもんないから!でもわたしは大好き!(何回も言う)

ですが、わたしのようなトンチキ大好き人間には刺さる映画だと信じています。キミ~に~ヒット~メボレ~♪

そしてこの映画が好きだと感じたトンチキラバーのそこのあなた!わたしと友達になりましょう!

 

 

 

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エモで生きてる声優オタク

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