消えていく星の流線を

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【ネタバレ】『PSYCHO-PASS 3 FIRST INSPECTOR』次作に向けた覚え書き

 

劇場版『PSYCHO-PASS 3 FIRST INSPECTOR』を鑑賞しました!!3月・4月に映画館行けなかったので、やっとです……。

 

と思ったらもうすぐ(7月15日)円盤出るやんけ!!予約しました!!

 

すでに鑑賞した皆さんに聞きたい。

すごいほうに動いたよね。

 

そうなんですよ。「PSYCHO-PASS」シリーズは今回ものすごくお話が動きました。

と同時に、ごちゃごちゃしてきましたね!!(大声)

というわけで、今後のためにもこの劇場版についてまとめておかねばなるまい。

今回はそんな覚え書き記事です。考察未満です。円盤が出たら補強するかも。

 

 

 

 

◆ 映画の構造について

 

グランドホテル方式?

今回の劇場版PSYCHO-PASS 3 FIRST INSPECTOR』(以下、『PP 3 FI』)は、「PSYCHO-PASS」シリーズの中でもかなり特殊だと感じた。

それは、 場面転換がほとんどないため である。

 

今作は、梓澤廣一 によって公安局刑事課を擁するノナタワー全体が占拠されるところから始まる。

 

「始まる。」と書いたが、しかし、そこからほぼ展開しない。(笑)

 

今作はほとんどの部分において、このノナタワー1か所を舞台としている。

本作は上映時間134分だが、そのうち(恐らく)100分程度は、ノナタワー内部もしくはその周辺における脱出劇・解放劇を描いていた。

 

塩谷直義監督もこのように語っている。

 

『PP 3 FI』“時間に制約のある、一か所内でのライブアクション としてお話を作りたかったんです。

『襲撃された公安局ビル』という分断された陸の孤島的な箱の中で、これまで自分の手を汚さずに計算だけで犯罪を起こしてきた梓澤廣一と、灼や炯たちがどう戦っていくのか。

 

『PSYCHO-PASS サイコパス 3』で主人公を一新した理由とは?監督・塩谷直義が制作秘話を語る! | PASH! PLUS

 

  

これは「グランドホテル方式」と呼ばれる方法に近いものである。

グランドホテル方式 - Wikipedia

>ホテルのような1つの大きな場所に様々な人間模様を持った人々が集まって、そこから物語が展開する方式

 

『PP 3 FI』では「ノナタワー」という1つの場所に、慎導灼 霜月美佳 をはじめとする公安局刑事、梓澤や 小畑千夜 らが集結している。

そして梓澤側はノナタワー封鎖というテロ、灼側はそこからの脱出というように、それぞれの思惑が交錯しながら展開。

 

ちなみに灼のザイルパートナーである 炯・ミハイル・イグナトフ は、ノナタワーの外で別行動をとっている。

今作の前半100分(ノナタワー解放まで)におけるノナタワーのシーン以外は、ほとんどこの炯の行動範囲のシーンといってもよい。

 

 

 

これまでの「PSYCHO-PASS」シリーズは、場面がわりとコロコロ転換するイメージがあった。

前作の劇場版(2015年公開)はSEAUn(東南アジア連合/シーアン)と日本を行ったり来たりして展開していた。

今回は前回の劇場版と対照的である。

 

 

 

ほぼほぼアクションシーン

さらに今作は、アクションシーンの長さも間違いなく「PSYCHO-PASS」シリーズイチだろうと思われる。

PSYCHO-PASS」シリーズは、迫力のアクションシーンも大きな見どころのひとつである。しかし今作はその比ではない。

 

警備が一番強固で安全な場所である公安局ビルをあえて襲撃するということを、アクション面でも見せたいと思っていました。

 

『PSYCHO-PASS サイコパス 3』で主人公を一新した理由とは?監督・塩谷直義が制作秘話を語る! | PASH! PLUS 

 

塩谷監督もこう言っているとおり、アクションに力を入れていたようである。

 

 

ちなみに当たり前だが、アクションシーンの間はストーリーが展開しない。

134分のボリュームがある今作だが、先述のとおり100分はこのアクションに費やされていると考えてよい。

そのため、残り30分余りで怒涛の展開を見せることになり、ラストの情報の洪水感はものすごい。

逆にいえば、このラストの展開さえ見ておけば、PPシリーズ次作にもついていけるはず。

 

 

あとダンゴムシとかショットガン型ドミネーターとかいろいろ出てきたけど、やたらと新デバイス出すと回収できなくなるからやめとけ?

って思いながら見てた。(笑) 

このへんの機械、あとあと出てきたりすんのかな。

2期で出てきたあの胸クソ強襲型ドミネーターは、その後封印(?)されたみたいですが。

ショットガン型ドミネーターはかっこよかったので、また使ってほしさある。

 

 

 

◆『PSYCHO-PASS 3 FIRST INSPECTOR』ストーリー整理

 

ラウンドロビン」について

ラウンドロビンはシビュラ導入初期にデバッグを行っていたAIシステムだった。

しかし、導入から時が経つにつれシビュラの盲点は削られていき、必要なくなっていった。

シビュラの判断により、ラウンドロビンは消滅。

シビュラのあのロゴマークがまさか伏線になってるとは……(笑)

 

ラウンドロビン消滅の瞬間、法斑静火 は公安局局長である 細呂木晴美 に取引を持ちかけていた。

それが「 常守朱 の解放」だった。

新局長に法斑が着任(びっっっっっっっくりした!!)。

刑事課課長である霜月の補佐役・法定執行官として朱が復帰。

 

で、「細呂木晴美」とは結局誰?

そして局長を降りた(?)今はどこへ行ったのか?

 

 

 

慎導灼の過去

灼は幼少期のころ、父である 慎導篤志 に公安局に連れてこられ、シビュラの正体を知っていた。

灼は免罪体質であったため、「シビュラに加わる権利がある」と、篤志は灼に教える。

にもかかわらず、灼はそれを忘れていた。

朱よりシビュラ先輩じゃねえか。

 

 

 

灼のシビュラ観

灼がシビュラの正体を思い出し、シビュラの前で梓澤と対峙したラストシーン。

灼はシビュラに対して否定的であることをあらわにする。

ここが好きなセリフのオンパレードだった。

 

・「罪を償う機会を奪う権利は誰にもない」

灼は「どんな犯罪者も殺してはいけない」と考えている。

 

 

・「僕はシビュラが好きではない。だけど1つだけ良いところがある。それはドミネーターに引き金が付いていることだ」

日本において絶対的な権力をもつシビュラ。

しかし「判断はまだ人間に委ねられている」というところに、灼は唯一の救いを覚えている。

 

 

そして梓澤は執行ではなく逮捕される。

つまり今後何らかのかたちで梓澤が再登場する可能性は高い。

 

梓澤を演じた堀内賢雄さんは、「梓澤が執行官として復活するかも」と可能性を示唆している。

 

 

 

「罪を償う機会を奪う権利は誰にもない」のセリフに関して、筆者の大好きな『 監獄少年 』というゲームに似たようなものがあったので引用したい(単なる俺得)。

設定はここでは割愛。ネタバレにはなってないはず。

大正時代が舞台のほんとうに素晴らしいゲームです。みんなぜひプレイしてね。

 

大和「俺はもう覚悟を決めている。罪のない者を裁いた俺を待ち受けるものが死だったとしても、俺は受け入れるつもりだ」

凪「どうせ罪は全て自分が償うとか馬鹿なことを考えているんだろう! 罪のない者を無為に裁いてしまったことに死をもって償う? それは罪の償いとは言わない、ただの自己満足だ! 本当に考えるべきは、死なずに生きることだ!

大和「このまま、生き恥をさらすことなんか……」

凪「恥じながら生きろ! より多くの犠牲者を出さないように尽くすんだ! 死んで詫びなんて誰でもできる! 惨めに、己を恥じながら生きるんだよ!」

哲「大和、死んで考えるのを止めたらそれで終わりだ。何が正しかったのかを、きちんと見届けるのも罪の償いだ と僕は思うよ」

 

 

 

灼と炯の「秘密」とは?

ラストシーンで灼と炯は、お互いに「話したい秘密がある」と明かす。

 

灼→炯に話したい秘密:シビュラの正体?

炯→灼に話したい秘密:ビフロストに潜入していたこと?

 

 

 

 

はい。

1回しか鑑賞できていないので、たぶん絶対ところどころ間違ってる。

そもそもPP3期でいろんな新組織が出てきたところから、あたまがばくはつしそうです。

 

しかし! ついに朱ちゃんが動き出しますね!!

 

朱ちゃんは何をして逮捕されたのか……。

そしてパソコンで執筆していた手記はどこでどう回収されるのか……。

細呂木晴美」とは誰で、どこへ行ったのか……。

 

このへんが次作以降の鍵になってきそうです。

今回の劇場版、とりあえず円盤が届いたら再見します。

では!!

 

 

 

◆劇場版 『PSYCHO-PASS 3 FIRST INSPECTOR』:公式サイト

 

 

 

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