消えていく星の流線を

デフォで重め

アイドリッシュセブンにおける「永遠」とは?

 

「12人は光を灯し、永遠への道へ。」

 

2018年夏、『アイドリッシュセブン』はリリース3周年を迎えた。
その特設サイトで打ち出されたのが、この言葉だ。

http://idolish7.com/3rd_anniversary/


このサイトからは、『アイドリッシュセブン』というコンテンツが今後、「永遠」をキーワードに展開されていくことが読み取れる。

 

じゃあその「永遠」ってのは、具体的にどうなることを言っているんだい?
まあそう思うでしょう。わたしも思ったよ。
だってものすごく抽象的でふわっとしてるじゃん。「永遠」なんて言葉は。

 

ということで今回は、アイドリッシュセブンが向かおうとしている「永遠」とはアイドルたちが具体的にどうなることを指すのか、推測する。

 

 

  

 

 

 


ストーリー中の「永遠」

 

アイドリッシュセブンのストーリー中では、「永遠のアイドル」というキーワードが出てくる。
今回の3周年のキャッチコピーは、このストーリーと関連づけたものである。

 

また「終わらないアイドル」という言葉も出てくるが、これと「永遠のアイドル」は使い分けられている。

具体的には

 

・九条天
・九条鷹匡
・姉鷺カオル

 

この3人のセリフなのだが、この3人の「永遠」のとらえ方に微妙な違いがあるということだ。

 

以下、そのセリフ。

 

 

 

天「一時代くらい誰でも名を残せる。難しいのは永遠だ。永遠になるには伝説が必要。ゼロみたいな」(1部11章2話)

 

「永遠になるには伝説が必要」
このセリフがすごい重要。

 

天は「アイドルの永遠=伝説になる」ことだととらえている。

 

 


そして次に「永遠」について語られるのは2部を飛ばして3部。

 

天「姉鷺さん、理想のアイドルってなんだと思いますか?」


姉鷺「決まってるじゃない。終わらないアイドルよ。アイドルは夢なの。夢の終わりなんて誰も見たくない。伝説なんて賞賛よりも、ある日突然姿を消したりしないアイドルの方がいい。日本一のトップスターじゃなくたって、顔に傷があったって、声が出なくたって、終わらせないでくれたらそれでいいのよ。だけどその夢を叶えるのが一番難しい」(3部14章2話)

 

姉鷺は「伝説なんて賞賛よりも~」と言っていて、「永遠になるには伝説が必要」という天の考えを、実は真っ向から否定していることがわかる。

 

姉鷺は「アイドルの永遠=ずっと活動を続けること」だととらえている。

 

そして作中では、


・伝説として語り継がれるアイドル = 永遠のアイドル
・活動を続けるアイドル = 終わらないアイドル


という風に言葉を使い分けている。

 

 


さらに九条鷹匡はというと。

 

九条「ファンを止めることはできないよ。それこそがファンの持つ力だからね。了も八乙女くんも、それが分からないまま世の中の人々をコントロールしようとしている。本当は真逆なのに。大衆が、アイドルを理想のアイドル──終わらないアイドルに近づけるためにコントロールしているんだ」(3部18章4話)

 

九条のセリフにも「終わらないアイドル」と出てきた。九条の「永遠のアイドル観」については、姉鷺的考えに近いと思う。

たとえば、九条はゼロの活動が終わったことを「ゼロに裏切られた」と言って憎んでいる。
これは裏を返せば、「アイドルは何があってもずっと活動するべき」という願望からくるものだ。

 


また、こんな天のセリフもあった。

 

天「隕石が落ちて世界が絶望している時にも、笑って歌うのがボクらの仕事。それを九条さんが教えてくれた」(2部5章2話)

 

九条は「アイドルはどんな時も活動を続けるべき」と考えており、天もそれを正しいとして受け入れた。
だが天は「永遠になるにはアイドル本人が活動し続けるだけではダメで、伝説にならなければ永遠にはなれない」と考えている。そこにおいて、天は九条より一段上だと言える。

 

 

 

よって、かなり簡略化すると次のような図式が見える。

 

姉鷺のアイドル観=九条のアイドル観【永遠とは活動し続けること】
≠天のアイドル観【永遠とは伝説になること】

 

 

 


「伝説」になるには?

 

じゃあ、天くんが言ってた「伝説になる」ってどういうこと?

 

 

伝説は語り継がれる

 

普段から、◯◯くんダンス上手いよね!とか、この前のライブのこの曲めっちゃ感動した~とか、アイドルへの褒め言葉を聞く機会はよくあると思う。

 

そういった他愛ない褒め言葉と「伝説」が異なる点として、
伝説は「語り継がれる」ということだ。

 

多くの人を感動させ社会現象となったアイドルは、活動を辞めても、失踪しても、死んだ後も、「こんなにすごい人がいたんだよ」と語り継がれる。
「百恵ちゃんが好きだった」とか、「光GENJIはすごい人気だったんだよ」とか、親から昔ファンだったアイドルやアーティストの話を聞いたことがある人は多いんじゃないだろうか。

 

まさしくそれが「伝説になる」ということだ。

 

生身の人間である限り、アイドル本人は必ず死んでいなくなる。だが伝説のアイドルは、親から子へ、子から孫へ……と語り継がれていく。

だから綿々と、永遠に、そのアイドルは生き続けることになる。

 

 

 

記憶と永遠

 

「人は二度死ぬ」とはよく言われたものだ。

一度目は命が尽きた時。
二度目は生きている人から忘れ去られた時。

 

これを題材にしたのが、日本では今年3月に公開されたピクサー作品『リメンバー・ミー』だった。

 

舞台は、死んだ人たちが骸骨の姿となって暮らす「死者の国」。
彼らは現世で死ぬと「死者の国」にやってくるが、現世で彼らのことを覚えている人が一人もいなくなると、「死者の国」からも消えていなくなる──つまり「二度死ぬ」のだ。

 

逆に言えば(これは映画劇中では指摘されていなかったが)、
語り継がれていき、誰かの脳に「その人がいた記憶」がある状態が続けば、死者の国では永遠に生きられる、という理屈になる。

 

 

 

アイドリッシュセブンにおける「永遠」も、これと同じことを言っているのではないか。

 

すごい功績を残したアイドルが伝説になる



次の世代へと語り継がれる

誰かしらの記憶に残る

次の世代へと語り継がれる

誰かしらの記憶に残る

次の世代へと語り継がれる…………

 

この円環的構造が生まれ、子世代や孫世代、さらにその下の世代……と、そのアイドルの記憶は延々受け継がれていく。

 

つまり肉体は死んでも、人々の記憶の中で永遠に生きられるというわけだ。

 

【次世代まで語り継がれ、そのアイドルの記憶が受け継がれてていくこと】

これが「永遠のアイドル」になるということだ。

 

 

 

 

 陸の願いとは?

 

一織「私にあなたをコントロールさせてください。私を嫌って、憎んでも構いません。だけど私を疑わないでください。あなたの願いを叶えるために」


陸「オレの願いがわかるんだ?」


一織「当然でしょう」
(3部18章5話)

 

3部で唐突に出てきた「陸の願い」。
わたしはこの「願い」こそ、先に説明した【永遠のアイドルになること】ではないかと思っている。

 

その根拠はIDOLiSH7の曲の歌詞にある。

 

 


以前の記事でも述べたとおり、アイナナの登場楽曲にはキャラたちの人生・背景が反映されている。

 

me-msc-u.hatenablog.com

 

me-msc-u.hatenablog.com

 

 

 

 

そして、「センター次第でそのグループのカラーが決まる」と一織が言っていたことから(1部3章2話)、
アイナナの曲の歌詞はそのままセンターである陸の考えや、人生を反映していると考えてよい。

 

 

Feel to the life!(Yeah!)
Feel to the live!(Go!)
──MONSTER GERATiON

 

「命を感じて ライブを感じて」
「live」はここでは名詞なので、音楽イベントの「ライブ」という意味になる。

 

 

生まれた意味を声に乗せるよ
──MEMORiES MELODiES

 

ここは陸のソロパート。

この歌詞こそ、陸の真意なのでは!?!?
なぜかというと、ここがメロディーも歌詞も、他のところに比べて切実すぎるから。

 


モンジェネの歌詞から、IDOLiSH7は 「歌うことに命を感じている」。
メモメロの歌詞から、陸は 「歌うことが自分の生まれた意味だと思っている」。

 

 


つまり七瀬陸は
「歌で自分の生きた証を残したい」
と考えているのでは?

 

そしてこれは、「伝説として人々の記憶に刻まれる」=「永遠になる」ことともほぼイコールだ。


【七瀬陸の「願い」とは、歌で自分の生きた証を残し、永遠になること】
だと考える。

 

 


陸は幼い頃から病気を持っており、入院生活を送っていた。
病院では幽霊を見ることもよくあったという。
陸にとって、「死」は昔から身近なものだったのだ。

 

だからこそ「生きている証を残したい」「自分のことを覚えていてほしい」という願望は人一倍強いのかもしれない。


「12人は光を灯し、永遠への道へ。」

 

「永遠」はあたかも「12人」の願いであるかのように謳われているが、実はこれを一番強く願っているのは七瀬陸だということだ。

 

 

 

 

虹と流星と永遠と

 

IDOLiSH7はストーリー中で虹・流れ星になぞらえられている。

 

「初めてのステージの上で、7人はのように、のように、きらきらと眩しく輝いていた」(1部2章5話)

 

「七色の光が束になってになるように、オレたちのハートが同じものを目指してひとつになっていく」(1部19章3話)

 

九条鷹匡「i7は今以上に売れるが長くは続かない。流星のように一瞬で燃え尽きる」(3部2章3話)

 

陸「オレたちの歌に誰かの楽しい思い出や、誰かが幸せな物語が繋がってるなら、オレたちが歌うたび、楽しい気持ちや幸せな気持ちをリフレインさせることができる。真っ暗な夜空に、流れ星を降らせるみたいに。オレたちは、にも、にもなれる」(3部15章2話)

 

一織「(陸に対し)流れ星を降らせて、を超えてください」(3部18章5話)

 

 

 

 

わたしたちは、虹や流れ星を永遠に見ていることはできない。
流れ星は一瞬で消えてしまうし、
虹が出てから消えるまで、ふつうは数分~数十分。世界で最も長く持続した虹でも約9時間だったそうだ。

台湾で記録された『8時間58分』の虹 その時、大気中では何が起こっていたのか? | Guinness World Records

 


だから、「虹・流れ星」とイコールで繋がれるIDOLiSH7自身も、物理的にはいつか消えてしまうはずなのだ。

 

 

だが、虹や流れ星を見ることができた人たちは、その美しさを忘れないだろう。
モノそれ自体は一瞬で消えてしまっても、素晴らしいものに出会えた「感動」「記憶」は永く残る。


IDOLiSH7もそんな風に「記憶」に刻まれるグループなのだろう。

そして「感動」「記憶」は語り継がれ、永遠になっていく……というわけだ。

 

 

 

 

余談。
このブログ名「消えていく星の流線を」はジャニーズのほうの自担のソロ曲の歌詞からいただいたものだ。

 

人間は儚い。たった100年足らずでみんな死んでしまうのだから。
アイドルはもっと儚い。彼らがいつステージから消えてしまうかなんて、誰にもわからないのだから。
つい先日も、タッキー&翼が解散を発表した。こんなこと誰が想像できた?

 

彼らが生きていて、芸能界に入って、オーディションに受かって、今ステージに立っている。それは天文学的確率だと思うのだ。

 

そんな儚さが「消えていく星の流線」に似てはいないか。
そう思って、この歌詞を取らせていただいた。

 

 

 

 

 

 

平成最後の夏とかいうエモエモのエモなタイミングで、「永遠」とかいうキング・オブ・エモなテーマを撃ち込んできたアイドリッシュセブン

 

今回の話に則れば、アイドリッシュセブンのアイドルたちはいつか必ず死んでしまうけれど、わたしたちが覚えていることで彼らは「永遠」になれる。

 

だからアイドリッシュセブンのこと、ずっと忘れないでいような。

 

こんなに楽しいゲームがあったってこと。推しがこんなにもかわいくてかっこいいってこと。アイドリッシュセブンが大好きだってこと。

 

忘れないでいような。

 

それこそが彼らを「永遠」にするのだから。

 

 

 

 

 

 

『JOYしたいキモチ』にまつわる個人的なハナシ

 

2018年8月29日、A.B.C-Z結成10周年のその日、シングル『JOYしたいキモチ』が発売された。

 

突然ですが誰得でもないわたしの『JOYしたいキモチ』実録を聞いてくれ。

 

 

 

 

 

その週のわたしは残業パラダイスだった。しかもそれは本当は必要ない残業のはずで、でも下っ端のわたしにはそんなことは口が裂けても言えず、ただただ山積みの仕事をこなす。

 

そんな1週間でした。

 

金曜日の夜。

残業上がりの電車で、ウォークマンに入れた『JOYしたいキモチ』を聴いていた。

 

ジョイポリスLBTツアーでもこの曲は聴いていて大体の雰囲気は知っていたんだけど、その時は「かわいい曲😆」って、ただそれだけのイメージだった。

 

だけどヘロヘロに疲れている時に聴くと、ただかわいいだけの曲じゃないと気づいた。

 

 

 

プレイボタンを押すと真っ先に飛び込んできたのは、

 

今しか出来ないこと 楽しんでこうよ まぁそんなんでOK

 

という歌詞だった。

 

思わず自分に問いかけたよ。

今しか出来ないこと、出来てるか?

 

この仕事は自分で選んだ好きなことだけど、終業は遅くて仕事終わりにコンサートも舞台も行けないし、翌日のことを考えると映画だって厳しい。帰ると疲れて、大好きな漫画を読む時間やアニメを見る時間も取れない。個人的に土日も仕事をしているので、ほぼ休みがない。

 

「今しか出来ないこと 楽しんでる?」

そう聞かれたわたしは、「うん!」と即答できなかった。

 

 

 

さらに聴いていくと、

 

辛いこと 不安なこと もう何も気にしないで

 

とも言ってくれた。

 

恥ずかしながら電車乗りながら顔が歪んだよ。人が少ない時間帯でよかった。

 

つらい。つらい。疲れた。そんなわたしのクソネガティブなキモチを、A.B.C-Zはたった1行の歌詞でふわっと包み込んで受け入れて、払拭してくれた。

 

 

 

それから、

 

昨日あった嫌な出来事だって

笑って話せるから

嫌なこと ひとつや ふたつは 必要なのかな?

 

この歌詞にすごく救われた気がした。

 

理不尽なことも、必要ないような仕事も、全部無駄じゃないんだよって、A.B.C-Zは言ってくれた。

 

まあこの残業が本当に必要だったのかどうかは置いといて、「嫌なことのひとつやふたつ、スパイスとして必要だよ」って、A.B.C-Zは正当化してくれたんだ。この世界の嫌なこと全部を。

 

就活失敗して、そこからやりたいことを模索して、つらくて1週間で辞めた職場もあってやっと合うと思った仕事を見つけたけどそこでも残業・残業・残業。

毎日床で寝落ちて腰がバキバキにやられる。風邪っぽい。疲れた。

だけどそれ全部無駄じゃないよって、A.B.C-Zが全肯定してくれた。

 

だからわたしは生きる。

今日もわたしを生きる。

A.B.C-Zがいるから生きられた。

 

 

 

 

 

日本人は真面目すぎる。

根を詰めすぎる。

そこから漏れることができないわたしも真面目すぎるんだけどな。

 

売上やら目標と言うけれど、それよりも大切なのはそれぞれの人生を生きたいように生きることなのでは?

 

まさに今の日本人に必要なのが『JOYしたいキモチ』精神だと思う。

 

ちょっとくらい適当にやってもいい。

 

「まぁ そんなんでOK」

「ムリしないでOK」

「だいたい Be Alright(なんとかなる)」

 

そのくらいのキモチで生きたほうが絶対にいい。長生きできる。

 

それを忘れかけていた。

力抜いていいんだって気づかされた。だから年甲斐もなく電車で泣きかけた。

 

 

 

A.B.C-Zの担当になって5年半が経った。

結構長い間、A.B.C-Zを見てきたつもりだけど、こんな風に「救われた」と思ったのは初めてだった。

 

『JOYしたいキモチ』という曲にはそれだけのパワーがあると思うし、

A.B.C-Zには人を救う力がある。それを身をもって知った。わたしが証人じゃ。

 

わたしは今日も働いています。

だけどちょっとくらい手を抜きます。

ありがとうA.B.C-Z。これからも少しだけ、わたしを救ってください。

 

どう足掻いてもA.B.C-Zが好きだ。

 

 

 

Mr.Children『君が好き』の歌詞を少しだけ深読みした。

 

昨年のクリスマス、某大型音楽特番でラブソング特集が組まれていた。

街にいた人たちにラブソングにまつわる思い出をインタビューする、という内容だった。

 

そこでわたしは、軽く衝撃的なものを目にした。

 

「毎年クリスマスには、ミスチルの『君が好き』を彼氏とイヤホン片耳ずつ聴いてますね」

というカップルだ。

 

……………はい。

……………はい?

 

『君が好き』……………?

 

めっちゃいい曲ですよね!君が好き!わたしも大好き。だけど、

この曲は一筋縄じゃいかないラブソングだと思う。

 

具体的には「不倫の曲だと思ってる。

 

どこがどうしてそういう曲なのか、テレビに解説垂れたい衝動に駆られ……

そしてカップルの行く末がめちゃめちゃ心配になった(笑)

 

そのカップルがあまりに気になったので(笑)、今回は『君が好き』という曲がいかに不倫の曲かということを読み解いていきます。

なんか前回の記事も不倫の曲について書いた気がするけど別にそういう性癖なわけではない。

 

読んでくれ!!なあ!!M○テのインタビューのカップル!!

 

 

 

 

 

 

『君が好き』のキーワード

 

この曲の歌詞には、陰に陽に不倫を示唆するキーワードがいくつか出てくる。

まずはそのキーワードを拾ってみていく。

 

 

① 「月」

 

『君が好き』の歌詞において、「月」は2回登場する。

それだけでなく、この曲のジャケットイラストにも月が印象的に描かれている。

 

君が好き

君が好き

 

 

 

 

女性のものらしき手が三日月を掴もうとしているこのイラスト。

ここで「月」は中央に配置されており、イラストの主役であることは、誰の目にも明らかだと思う。

これは、『君が好き』という曲のなかで「月」がとても重要な意味をもつことの証拠でもある。

 

 

 

この曲において「月」のモチーフが重要であるとわかったところで、歌詞に出てくる「月」がどのようなことを表すのか考えていく。

 

個人的解釈として、ラブソングの歌詞に「月」が出てきたら、まず「I Love You」と変換してみると、ストンと腑に落ちることが結構ある。

 

夏目漱石が「I Love You」を「月が綺麗ですね」と訳した逸話は有名だ。

じつはこの話は文献に残されているなどというわけではなく、都市伝説に近いものなのだが……

それでもこの話が語り継がれているのは、この美しく奥ゆかしい表現に共感・共鳴した日本人が、ある程度いたからだろう。

 

『君が好き』に出てくる「月」も、「I Love You」の隠喩であると考えてみると意外としっくりくる。

 

 

もしもまだ願いが一つ叶うとしたら…

そんな空想広げ

一日中ぼんやり過ごせば

月も濁る東京の夜だ

 

歌い出しで「月」が登場する。

この曲の中で「僕」が見る「月」は濁っている。

つまり、僕から君に対する「I Love You」の気持ちは、単にキレイなものではなく、濁ったもの。

 

初っぱなからすでに、「僕」と「君」の恋愛はいわゆる不純なものだということが仄めかされている。

 

 

歩道橋の上には 見慣れてしまった

濁った月が浮かんでいて

 

Dメロの部分で「月」が2回目の登場。

ここでも、僕から君への「I Love You」は濁っている。

 

 

 

「僕」は曲中で2回、「月」を見上げるシーンがあるが、そのいずれも月は濁って見えている。

 

「月」が、君への「I Love You」の隠喩であるとすれば、2人の恋愛は

【濁っている関係=不倫関係?】

と想像できる。

 

 

 

② 「夜の淵」

 

サビでは「僕」が君と待ち合わせしている様子が描かれる。

そのとき、時間帯描写として「夜の淵」という表現が用いられている。

 

夜の淵 アパートの脇

くたびれた自販機で二つ 缶コーヒーを買って

 

夜の淵 君を待ち

行き場のない 想いがまた夜空に浮かんで

 

二人は「夜の淵」にしか会えないような関係である。

これはただの夜ではなく、言い換えれば夜の「深淵」、つまり誰も出歩いていないような深夜ということだ。

 

しかも待ち合わせの場所は「アパートの脇」。

この「脇」っていうのもまた、素晴らしいワードチョイスだと思う……。2人が建物の壁面に沿うように、ひっそりと会っている情景がよく浮かぶ。

せっかく、僕または君どちらかのアパートまで来ているのに、部屋ではなくその「脇」……つまり建物の陰に隠れるようにして会わなければならない。

 

「僕」と「君」は深夜、誰にも見つからないアパートの陰でしか会うことができない。

つまりこの2人は、人目のある場所では会えない、人に見られるとマズイ関係だということだ。

 

 

 

③ 「汚れていってしまう僕ら」

 

ここで示したキーワードの中で、不倫関係が読み取れるものとしてこれが最も直接的でわかりやすいのではないかと思う。

 

歩道橋の上には 見慣れてしまった

濁った月が浮かんでいて

汚れていってしまう 僕らにそっと

あぁ 空しく何かを訴えている

 

「僕ら」(=「僕」と「君」)は汚れていってしまう。

 

これはもちろん物理的に、洋服が汚れるとか泥がハネるとか言っているわけではなく、彼らの「精神が」どんどん汚れていく、また彼らが「社会体裁的に見て」いわゆる汚らわしい関係である……ということ。

 

 

 

 

 

 

以上の3つのキーワードから、僕と君が不倫関係にあることがわかったかと思う。

その上で歌詞全体を見ていくと、『君が好き』という曲を、違った面から聴くことができるんじゃないだろうか?

 

 

 

君が好き

作詞・作曲:桜井和寿

 

 

もしもまだ願いが一つ叶うとしたら…

そんな空想広げ

一日中ぼんやり過ごせば

月も濁る東京の夜だ

 

もしもまだ願いが一つ叶うとしたら…

この「願い」とは何だろうか?

(まあ、『君が好き』というタイトルから君関連であることは想像できるが、どうせなら歌詞の前後から考えてみる)

 

この「願い」について、一日中ぼんやりと考えている「僕」。そして、その一日の終わりに見上げる「月」は濁っている。

「月」は「君へのI Love You」を表すので、僕が一日中考えていたのは「君」のことなのだと暗に表されている。

 

しかしこの二人の関係は濁った不倫関係。

つまり、君のことを一日中考えていたから、僕は月が濁って見えてしまう。

月が濁っているのではなく、実は濁っているのは「僕の心」の方ということだ。

 

 

そしてひねり出した答えは

 

君が好き

僕が生きるうえでこれ以上の意味はなくたっていい

 

一日中考えた僕は、「君が好き」だという答えを「ひねり出す」。

ひねり出すの!

なんか思わず急にブルゾンちえみ風になっちゃうけど!ひねり出すの!

君が好き!大好きー!じゃなくて、僕は、悩んで悩んで散々考えた末に「それでも君が好き」だと答えを出す。

なんでそんなに悩んでいるのかという理由が、「君は本当は好きになってはいけない人だから」だ。

 

 

夜の淵 アパートの脇

くたびれた自販機で二つ 缶コーヒーを買って

 

夜の淵 アパートの脇」については前述。

 

2人は、一緒にいる時でも缶コーヒーくらいしか飲めない。

何故かと言うと一緒にカフェにも入れないような関係だからだ。本当はカフェでお茶したり、レストランで普通にご飯を食べたりしたいけど、できない。

 

それは、2人が一緒にいるところを誰かに見られてはいけないから……

 

 

僕の手が君の涙拭えるとしたら

それは素敵だけど

君もまた僕と似たような

誰にも踏み込まれたくない

領域を隠し持っているんだろう

 

誰にも踏み込まれたくない領域

これを、それぞれの「家庭」と考えることができる。

 

君も、僕も、「誰にも踏み込まれたくない領域」=家庭を持っている。

つまりこの関係は W不倫 だということ!

 

 

君が好き

この響きに 潜んでる温い惰性の匂いがしても

繰り返し 繰り返し

煮え切らないメロディーに添って 思いを焦がして

 

君が好き」という響きに「温い惰性」が潜んでるということで、

僕は君に、飽きるほど「君が好き」と言ってきたらしい。

つまり僕と君の付き合いはある程度長いということがわかる。

 

 

歩道橋の上には 見慣れてしまった

濁った月が浮かんでいて

汚れていってしまう 僕らにそっと

あぁ 空しく何かを訴えている

 

前述。

 

 

君が好き

僕が生きるうえでこれ以上の意味はなくたっていい

夜の淵 君を待ち

行き場のない 想いがまた夜空に浮かんで

君が好き 君が好き

煮え切らない メロディーに添って 想いを焦がして

 

 

 

 

 

 

いかがでしたか?

結構ドロドロしてるでしょ?

これでもまだ、クリスマスにカップルで聴く気になれますか?(誰)

 

『君が好き』という、ど真ん中直球ストレートな、潔いとすら言えるタイトル。

しかしこの曲の本質は、きれいな恋愛などではない。

この、タイトルと歌詞との矛盾、ねじれ、ひねくれ。

Mr.Childrenのそういう部分が本当に好きだ。

 

歌詞はちゃんと読もうな!

間違ってもこの曲を結婚式で流しちゃだめだぞ!

 

 

 

MEZZO”『雨』考察

 

梅雨がすぐ終わった……と思ったら今度は一部で大雨が降ったり、東日本では全く降らなかったり、おかしな天気が続きますね。

 

そんな中で今回はこの曲、MEZZO”の 『雨』 を考察します。

 

以前、ディアバタの記事でも書いたけど、現在リリースされているMEZZO“の楽曲のうち、『Dear Butterfly』を除く5曲は恋愛についての歌。

 

個人的なイメージとしてはこんな感じ。

 

 

・miss you... :片想い。高校の同級生設定。

・恋のかけら :夏の甘酸っぱい恋。幼なじみ設定。

・月明りイルミネイト :王道ラブバラード

・甘さひかえめ :付き合いが長いカップル。同棲中。

 

 

そして、『雨』のイメージはというと、ずばり「「不倫」」。

 

この曲のどこが不倫を表しているのか、歌詞とともに解釈を書いていきます。

 

 

 

 

 

雨 / MEZZO

作詞:Shogo

作曲:Shogo早川博隆

 

(環)急に暗い雲が

(壮五)空を覆ってく

 

急に暗い雲が 空を覆ってく

もう出だしから不穏。ここですでに普通の恋の歌じゃないことはわかる。

 

 

(環)天気予報なんて

(壮五)アテにならない 予想なんて出来ないものがある

(環)それは それは 

恋の雨

rain of love…

rain of love…

 

」と「」を掛けて、どちらも予想できず突然やってくるものだね、って言ってる。

つまり、この曲のなかでは 【 恋=雨 】 を指していて、

歌詞に出てくる「雨」は「恋」に置き換えて考えてオッケー。

 

 

この曲の構成はすごい変わってる。

ふつうJ-POPの曲ってAメロかサビから始まって、歌い出しのメロディーはそのあと何回か登場するもの。

 

だけどこの曲の歌い出し「急に暗い雲が〜〜rain of love...」までのメロディーは、この後もう出てこない。

このメロディーはAメロでもサビでもないんだよね。

何メロって言うんだろう、これ。ちょっとこういう構成の曲を初めて聞いたのでわからない。珍しい曲だと思う。

 

 

(壮五)降り出した雨 渇ききってる 心 潤していくよ

(環)突然過ぎた恋のシャワーに為すすべもない

 

ここも「恋」と「雨」を掛けている。

降り出した雨(=恋)」で心が潤っていった……ということは、「君」と出会う前の「僕」は愛情に飢えていた、と考えられる。

 

「僕」は失恋したばかりだった、とか?

 

 

(壮五)何故 あの日あの時あのベンチで 巡り会えたかなんて

(環)運命以外 表す言葉 僕の中にありはしないよ

 

二人は、雨の日のベンチで出会ったようだ。

 

といっても、普通の公園ベンチとかだったらずぶ濡れになっちゃうので、

屋根が付いてて雨宿りできるような、ちょっと小屋みたいになってるところなのかな?

イメージ的には『言の葉の庭』の新宿御苑みたいな。

 

youtu.be

 

 

(壮五)Ah こんなにも近くにいても 遠く感じてしまうから

(環)無謀なんて知ってる 頭では分かってる でも止められない

(壮五)(Can't stop falling love)

 

こんなにも近くにいても 遠く感じてしまう

つまり二人の距離は、物理的には近いのに、心理的には遠い。

それは、「君」は絶対に「僕」のものにはならないと分かっているからでは?

 

次の歌詞も同じ。

無謀なんて知ってる

なぜかというと、君はすでに他の男のもの(=既婚?)だと知っているから。

 

頭では分かってる でも止められない

二人は本能で惹かれ合ってて、理性では分かっているけど止められない。

なんつー歌……罪深ぇ…………

 

 

この土砂降りの雨に傘なんて

余計に恋に溺れてくから

(環)一秒だって構わないって 君に会いたくて

(壮五)全て捨てて駆け出すよ

 

この土砂降りの雨に傘なんて」の後には、

「この土砂降りの雨に傘なんて(差しても無駄。そのくらい土砂降り)」

文脈的にこう続くと思われる。

 

「雨=恋」なので、雨を防ぐ傘は「恋にブレーキをかけるもの」と置き換えることができ、

【傘=理性】 の隠喩だと考えられる。

 

土砂降りの雨に傘を差すと余計に恋に溺れてしまう……

つまり、理性で抑えようとすればするほど余計に、僕の恋心は増してしまう。

 

 

全て捨てて駆け出すよ

これは、

 

・「傘を捨てて君のもとへ走っていく」

・「人生の全てを捨てて君に会いにいく」

 

このダブルミーニングだと思われる。

 

 

もう二度と太陽の光さえ

浴びなくていいと思えるほど

 

恐らく、「二度と太陽の光を浴びない」ということが、してはいけない恋をしてしまった「僕」が受けると予想している罰なんだろう。

 

もう二度と太陽の光さえ浴びなくていい、

陰に隠れてひっそり生きていく覚悟はできている。

 

その罰を受けてもかまわないと思えるほどには、「僕」は「君」を好きになってしまった。

 

 

(壮五)強がりだって分かってたって降り続いてる

(環)雨は止むことを忘れてしまったかのようで

 

「雨」=「恋」。

 

雨は降り止まず、

君への恋も止まることがない。

 

 

(環)心地良ささえ 感じ始めた 雨音に耳を寄せて

(壮五)君の街にも降っていること 願う夕立

 

ここのピアノめちゃくちゃ美しくて最高……

 

君の街にも降っていること 願う夕立

ってすごい素敵な歌詞だよね……

君は僕のものにはならないけど、僕の街にも君の街にも夕立が降って、せめて同じ空で繋がってることを感じられたらなぁ、っていう。

 

 

(環)Ah 独り占めしたい思いが 雨を降らせてしまうなら

(壮五)悪いことと知ってる 罰を受けることさえ 覚悟してる

(環)(Love you forever)

 

わたしが初めてフルで聴いて、「はっ!これ不倫の歌や!」って気づいたのがここ!

一番わかりやすいと思う。

 

独り占めしたい」(なのにできない)ってことは、君は僕ひとりのものではないってこと。

そして君を好きでいることは「悪いことと知ってる」、その上で「罰を受けることさえ 覚悟してる」。

 

誰かを好きになることが悪いことで、罰さえ受けるかもしれないって、

そんなの不倫以外に考えられないではないか……

 

 

(環)気の済むまで 降った雨はやがて乾いて

(壮五)この胸の熱を 上げてはまた降り出す 

街中に

 

たぶんここは、出会ってからだいぶ時間が経ってるように思う。

 

雨=恋なので、「気の済むまで 降った雨」が「乾いて」いるということは、君との恋は一度終わったということ。

だが、雨は「また降り出す」。

一度は乾いた君への気持ちが、また再燃しているのだ。

 

つまりこの二人は一度関係を終えた(「君」の夫にバレたなど、引き裂かれた?可能性もあり)。

でも、やっぱり君への気持ちを断ちきることはできなかった。

 

 

この土砂降りの雨に傘なんて

余計に恋に溺れてくから

一秒だって構わないって 君に会いたくて

全て捨てて駆け出すよ

もう二度と太陽の光さえ

浴びなくていいと思えるほど

強がりだって分かってたって降り続いてる

雨は止むことを忘れてしまったかのようで

 

はいここで大サビ〜〜!

 

Dメロでわかったように、

【僕と君の関係は一度終わったが、僕の気持ちが再燃している】

という状態。

 

そして、君に会いたくてたまらなくて、僕はまた雨の中を走っていく。

 

これを踏まえると、(歌詞は1番のサビと同じにもかかわらず)1番とは全く違って聴こえるはずだ。

 

1番のサビでは環と壮五のソロがそれぞれ挟まるが、大サビではすべてユニゾンで歌っている。

このユニゾンも、より最後の部分をドラマチックにしているだろう。

 

 

 

 

 

以上!

 

妄想7割の『雨』考察でした!

 

そりゃさぁ、昼顔とか流行ったけどさ!!

高校生と二十歳そこそこの男の子にさ、不倫のうた歌わす!?

背徳感がスゴイ。

 

えっちだね(まとめ方が雑)

 

 

 

  

ナナライ感想 〜九条天に撃たれて9回腰が抜けた話

 

「平成最後の夏」とかいう、えも言われぬエモエモにエモいワードが飛び交った2018年7月。

アイドリッシュセブン 1st LIVE 『Road To Infinity』は開催され、そして幕を下ろした。

 

あれから1週間。

 

ようやく気持ちが落ち着いてきたので、

アイドリッシュセブン 1st LIVE 『Road To Infinityとは何だったのか」、

言葉にして整理してみようという気になった。

 

 

いやっ……

 

 

いやっ……………!?!?

 

 

全然落ち着けねえ……!!!
今思い出しながら興奮しかねえ………!!
あの興奮の効力1週間も続くの……
すごい強いコバエがホイホイかよ……

 

 

でも、確かにわたしたちオタクは「すごい2日間だった」「奇跡みたいだった」って思ったけど、
本人たちに「奇跡みたいな2日間だった」って言しめたんだから(※羽多野さんのニコ生)、あれは確かに奇跡だったんだよ。

 

4万人と、全国のスクリーンの向こうの何万人と、12人が持ってる
【【【 好 き の気持ち 】】】
が合わさったら、それはもう奇跡だったんだよ。

 

 

 

 

普段、わりとライブ中の記憶はある方なのに、今回はすっごいほとんど記憶がない。
「これ歌ってたな」とか「ウインクしてたな」とかの記憶はあるんだけど、
ぼや〜っとした絵としてしか思い出せない……全体的に記憶の映像が白けてるというか。

 

なので、ちょっと抽象的な話しかできないんですけど。

 

多分、アドレナリン出すぎて脳の記憶回路がパンクしたんだと思うwww

 

 

 

 

1曲目。『MONSTER GENERATiON』。
アイドリッシュセブンの7人が出てきた時、最初に思ったのは、

 

衣装があああああああああああ

 

てっきりTシャツデニムくらいのモード系な感じでライブやるのかなくらいの認識だったので……
衣装が「ちゃんとしたアイドル」だったので、まず嬉しい裏切りだった。

 

本当〜〜〜〜〜〜に
ほんと〜〜〜〜〜〜に、
1曲目から楽しくてしょうがなくて!!

 

自然と、心からの黄色い声が出てたから不思議だ。

 

 

 

 

今まで、(主にジャニーズの)色んなライブに行った。
その中でも、ものすごく楽しくて熱狂した場面や、素晴らしくて手足が震えたことや、感動して泣いたことは何度もあった。
ただ、それはたいてい部分的なものだった。

 

『Road To Infinity』の熱狂や感動は部分的なものではなくて、

大げさじゃなく

全編通してものすごく楽しかった。ものすごく感動した。

 

今まで50弱ほどのライブに行ってきたけど、『Road To Infinity』は間違いなくこの人生で一番熱狂したライブになった。
この先、これを超えられるライブに出会えるのか不安になるくらいだ。

 

こんなに叫んで、「ありがとう!」「かわいい!」「しんどい!」を心から言うことができて、幸せな脱力感を覚えたライブは初めて。

 

 

 

 

わたしは九条天くん(ならびに中の人)推しなので、TRIGGERの出番はしんどみが深くてつらかった(語彙の限界)

 

「壮」「馬」うちわとキンブレ完備で立ってたんだけど、しんどすぎてうちわどころじゃなかったwww

 

あ〜〜〜〜斉藤壮馬さんかっこよかった…………
かわいかったなあ〜〜〜

 

DIAMOND FUSION』で登場のかっこよさ、天上人だった……天くんだけに……
もうシルエットだけでかっこいいがすぎる。
あの時、あのメットライフドームのセンステが世界の中心だった。

 

衣装がああああああああああ(泣)(泣)

 

ほんとしんどい……推し声優が推しキャラの衣装で登場するというエクスタシー……

 

 

 

SECRET NIGHT』の「tricker……」「TRIGGER……」ってところで撃ってくるやん。
モニター見てたんだけどね。
画面から波動が出てるんですわ。
かめはめ波出てた。

 

からしょうがないよね!


わたしは腰を抜かした!


あの衝撃波には抗えない。


シクナイだけで3回腰抜かしたもんな。そして椅子に倒れ込んだ。
「腰が抜ける」って体験を初めてした。あれ、まじで立てなくなるんだね……?

 

もうなんか『Heavenly Visitor』の「会いたかったよ……」が一番立てなくなって
(もはや萌えの基準が足腰)
手も力が抜けちゃって、キンブレが振れなくなって。
「ウッウッ……(;_;)」って言いながらうちわで漏れる声を抑え、呆然としていた。

 

それだけのパワーが、九条天の姿をした斉藤壮馬にはあった。

 

それで恐らく合計9回くらい腰は抜けた。
抜けた腰と引き換えに、わたしはあの瞬間に立ち会えたという、プライスレスの経験値を手に入れた。

 

語彙力ないし、そもそも記憶が白飛びしてるので「なんでそうだったのか」はわからないけど、
「あの瞬間の斉藤壮馬は最高だった」
ただそれだけは確かだ。

 

 

 

にしても、「九条天」に入り込みすぎてたまに我に返って照れちゃう斉藤壮馬さん、めちゃめちゃかわいかった〜〜〜〜
「乾杯したくない?」って自分で言い出しといて、自分だけ早々と水飲んで乾杯忘れちゃうの、かわいかった〜〜〜〜

 

斉藤さんって結構ジャニーズ好きだよね?って思ってて、

「ラブソー好き」って言ってたり、先日のファン感謝祭で「愛されるより愛したいマジで」って言ってたり。

だから、ジャニーズみたいに歌って踊ることには割りと憧れてたんじゃないかな〜〜?

 と勝手に思っとく。

 

 

 

 

わたしが一番ウワァっと感情が高ぶったのは、『RESTART POiNTER』や『DAYBREAK INTERLUDE』や『DIAMOND FUSION』の後ろで流れていたMVを見たとき。

 

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youtu.be

 

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このMVたちは、それ自体が「ライブで歌って踊ってる」っていう設定で、オタクの姿が描かれている。
MVの前で声優さんたちが踊っているのを見たとき、

わたしにはこの映像とメットライフドームの光景が重なって見えて……

 

「この会場」にいる「MVの中のオタク」に、わたしたちがなれたような感覚になった。


あの瞬間、わたしたちは微分されて、画面の中に入れた。
2次元と3次元が繋がった。


それだけでもう、じゅうぶん幸せだった。

 

だって「次元を超えること」が、アイドリッシュセブンの願いだったから。

 

 

 

『THE FUNKY UNIVERSE』の歌詞にもあるじゃないか。

僕らはずっと、行けるだろう 次元も超えて

って。

 

『Last Dimension』の歌詞にもあるじゃないか。

次元も超えて挑め

って。

 

これはアプリのリリース時、下岡Pが言っていたことでもある。

女性向けゲーム新時代の先駆け「アイドリッシュセブン」ゲームや次元を超えた新しいアイドルの形へ | アニメ!アニメ!

 

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あの時こうして、2次元と3次元の境界線がなくなったことで、

アイドリッシュセブンというプロジェクトは大成功したんじゃないか、と思った。 

 

 

 

 

 

 


今、何万人というマネージャーがアイナナライブロスに陥ってて、
「7月7日・7月8日に戻りたい」と思っていることだろう。

 

わたしだって戻りたいわ!!!

 

それなのにだよ。
公式は、あの「LIGHT FUTURE」の広告と、3周年サイトを打ってきた。

idolish7.com

 

こんなに、時間が巻き戻ればなあと思っているのに。
こんなに、もう一度あの空間を味わいたいと思っているのに。

 

アイドリッシュセブンは未来しか見せてくれない。
なんて酷なんだろう。
少しくらい、余韻に浸らせてくれたっていいのにねえ。

 

それなのに、あのアイドルたちは前進することをやめない。
(あえて「12人」とは言わないよ!ZOOLもここに入れると思ってる)

 

だから、未来しか見据えていない彼らだからこそ、2nd ライブをやってくれるだろう、っていうことはわかっている。

 

 

 

でも!
でもだよ!

 

わたしたちがこんなに感動したのは、「1st ライブだったから」なんだよ。
一生に一度しかない、アイドリッシュセブンのデビューライブだったから。

 

わたしたちは、「アイドリッシュセブン 1st LIVE 『Road To Infinity』」は二度と戻ってこないと知っている。
あの熱狂的な空間と幸せな気持ちをもう一度味わいたいのに、二度と味わうことはできないとわかっている。

 

だからあの奇跡みたいな2日間を思い出して、幸福感と喪失感が混ざったような気持ちになる。

 

あの2日間はもう、わたしたちの記憶の中にしかないんだ。

もう戻ってこないからこそ、「奇跡」と呼べるんだ。

 

 

 

 

 

 


ところで、わたしの隣の席が2連で空いていた。
西日本の豪雨のせいだろうか。

 

ディレイビューイング開催決定、よかった!
わたしの近所でもあったら行きます!
あの日の記憶を取り戻すために!

 

 


セトリ妄想の記事にも少し感想を書いたけど、やっぱり整理しきれなくてこれを書いた。

 

なんかこの記事を書いて、このライブがどれだけ楽しかったのか改めて認識できた。
これではじめて、わたしの「アイドリッシュセブン 1st LIVE 『Road To Infinity』」が終わった気がする。

 

ああ。

 

ありがとう。
ありがとう!


ありがとう!!

 

終演後、ほんとに無意識に、息を吐くように「ありがとう」という言葉を何回も繰り返していた。
きっと心から「ありがとう」を言えることって、人生で何度もない。

 

そんな体験ができたアイドリッシュセブンのオタクは幸せだ!

 

 

 

斉藤壮馬3rdシングル『デート』 勝手に考察&レビュー

 

今回は6/20に発売された、斉藤壮馬さん3rdシングル『デート』の考察&レビューを勝手にやります!

 

なにせ素人なので考察が当たってるとか間違ってるとかもはや関係ない。

 

テーマは

もしかしたら斉藤壮馬も気づいてるかもしれないし、気づいてないかもしれない。


本人も気づいてないところまで掘ってやるぜ!って気持ちで自分なりに深読みしてみた。

 

とはいえ、ここでは褒めることしかしません。
なぜならわたしは斉藤壮馬さんのファンだから!てへぺろ

 

と、その前に!

サムネ画像かわいくしようキャンペーン中!なのでかわいい斉藤壮馬さん置いとくね!

 

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はいサムネかわいい。

TS ONEさんありがとう!


それではどうか寛大な心でお読みください。

 

 

 

 

 


1.デート


まずは表題曲『デート』。

 

正直、わたし最初はこのシングル買う気なかったんです。ほんとごめん。茶の間オタクでいようって思ってた。
でも結局、買っちゃった。
というのは、ひとえにこの『デート』が素晴らしく良い曲だったから。

 

ラジオで初めて聴いたとき、斉藤壮馬が作ったうんぬん抜きにして良い曲だったので驚いた。
同時に、シンプルにソングライターとして、なんて才能のある人なのだろうと思った。軽率に好き。

 

 

 

シティ・ポップスについて


イントロの第一印象は「なんかの曲に似てる気がするけど思い出せない……」
つまり、どこか聞き覚えがあるような懐かしさを感じさせるが、ちゃんと新しい曲、というものだった。

 

斉藤さんが「岡村靖幸さん的シティ・ポップスを意識して、結果90'sサウンドになった」と言っていたので、わたしが感じた懐かしさはここから来ていたのだろう。

skream.jp

 

斉藤さんが言ってることほんま難しい……いや、わたしが無知なだけなんだけど……
シティ・ポップスって何…………

 

そんなレベルなので、シティ・ポップスについてググるところから始めた。

シティ・ポップス NOW & THEN | Special | Billboard JAPAN

 

要するに、「街」や「ドライブ」といった爽快感のあるテーマで、都会的サウンドのオシャレな楽曲、というくくり。


それでいくとSuchmosフレンズなんかもシティ・ポップスに入るのでは?と思ったわたしだったが、案の定、ここ最近シティ・ポップスの再ブームが起こっているらしい。
彼らは80〜90年代シティ・ポップスと区別して「ネオ・シティ・ポップス」と呼ばれたりもするらしい。

youtu.be

 

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フレンズなんかまさに夜の街でMVたくさん撮ってるからね〜
ちなみに斉藤さんがハマってるAwesome City Clubシティ・ポップスに入るみたい。

 

Mr.Childrenも『君がいた夏』〜『CROSS ROAD』あたりの初期はシティ・ポップスと言えそうだ。

「何気なく歩道を歩けば 壁の破れた映画のポスター 君を誘って断られたっけ」(my life)

とか、

「今立ち並ぶ 街の中で口ずさむ Ticket to ride 呆れるくらい 君へのメロディー」(CROSS ROAD

とか出てくるし。

 

『デート』ももちろんこれに当てはまっていて、「終電間際の高田馬場」という街でぼくらは出会っているわけだし、
海まで歩いていこうよ」と言ってふたりは街を歩いて、「コンビニ行って」たり、「信号待ちして」たりする。

 

 

 

で、これを踏まえてわたしなりに考えた結果、
シティ・ポップスがシティ・ポップスたる所以は、曲のテンポにあるのだと思った。

 

どういうことかというと、歩く速さくらいのテンポの曲が多いのだ。クラシック音楽用語で言えば「アンダンテ」。
おそらく、街を歩きながら聴く・歌うイメージで生まれたジャンルだからだろう。
『デート』も、歩きながら聴くととても気持ちいい。

 

 

 

岡村靖幸さんについて


続いて、『デート』を作るにあたり意識したという岡村靖幸さんについて。

 

岡村靖幸さんは『ぶーしゃかLOOP』と、DAOKOとコラボした『ステップアップLOVE』はMV見たことある…………

 

まあそんなレベルなので、とりあえずYoutube岡村靖幸さん関連の曲を上から聴いていった。

 

 

 

そして、『デート』に似ている曲を2つ見つけた。

 

youtu.be

 

youtu.be



 

『だいすき』は、Bメロで転調する感じも似てるし、

 

『愛はおしゃれじゃない』はイントロのエレキギターの感じとか、イントロが2段構えになってて後半から楽器が増えて盛り上がる感じ(『デート』はベース、『愛は〜』はバスドラが増える)が似てる。

 

 

 

さらに、それだけではなく、この2曲と『デート』はメロディーが似ている。

 

『デート』のサビ「これってデートみたいだね」の「デ〜ト〜〜」は

ファ♯ミ〜ド♯〜〜

という音なのだが、
実は岡村靖幸のこの2曲にも「ファ♯ミ〜ド♯〜〜」のメロディーが入っているのだ。

(譜面のピンクの部分)

 

音も聴いてみてね!

音声データ埋め込むのめっちゃ難しかった……

 

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『デート』

 

 

 

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『だいすき』

 

 

 

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『愛はおしゃれじゃない』

 

 

 

 

さらにサビを「デート〜〜みたいだね」と続けると、

ファ♯ミ〜ド♯〜〜ド♯シラシド♯

という音になるんだけど、
『愛はおしゃれじゃない』には、この「ド♯〜ド♯〜シラ」という音も入ってる。
(譜面の紫の部分)

 

 

以上のことから、『デート』には十分、岡村靖幸みが含まれていると言えるだろう。

 

 

ちょっと逸れるけど、『ステップアップLOVE』が血界戦線2期EDだったのを初めて知った。
すでに「岡村靖幸 meets アニメ」は果たされていたわけで、アニメ・声優側から岡村靖幸にアプローチするのは自然なことだったのかもしれない。

 

 


歌詞について


この曲をもう聴いた方はわかるかもしれないが、歌詞でめちゃめちゃ遊んでますね!最高!

http://j-lyric.net/artist/a05cc2e/l04715f.html

 

 

 

・「デート」の韻


「デート」というタイトルの歌詞が出てくる、サビの一番キャッチーな部分、いわばこの曲の要になっているのが、この韻だ。
「デート」に合わせ、「e・i・o」の音で幾度となく韻を踏んでいる。非常にわかりやすく気持ちいい音遊び。

 

1番サビ

これってデートみたいだね


ウェイト! ね、休憩しよ?

 

2番サビ

やっぱデートにしたいこの夜


冥土の道みたいね

 

大サビ

これってデートだよ 未来はね


レイトショー観にいきませんか?

 

 


また、他にも韻を践んでいる箇所がある。


GPS切って(じーぴーえすきって) 走って 笑って 黙って すきって
なくなって 避けられない停滞」

 

GPS切って」と「すきって」のリンクはわりとサブリミナル的な感じがする。

 

 

 

・休符と「っ(小さい”つ”)」・「ん」


まず、「GPS切って 走って 笑って 黙って すきって」
の部分のメロディーを譜面に起こしたので、見ていただきたい。

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ピンクで色を付けた部分のように、ここは休符が多用されている。
「タッター」というリズムのフレーズが4回繰り返されるのだ。

 

そしてその休符で音が切れた部分に、「っ(小さい”つ”)」や「ん」の音が当てはめられている。

 

GPS切って 走って 笑って 黙って すきって


「コンビニ行って 買って 出て スキップしていこうよ」


「このままそっと ぎゅっと もっと あと5センチメンタル」


「未来はね たくさんあんだ 選んだ 先がどんなものでも」


「それならきっと ちゅっと えっと あっそうですかここでばいばい」

 

 

メロディーが途切れる部分で、歌詞の音も切れるようになっている。
つまり、メロディーと歌詞がすごく合っているのだ。
こういうことをするには、相当なリズム感が必要なはずだ。

 

 


・歌詞の「そまみ」


本人も最近多用する「そまみ」(斉藤壮馬っぽさ)について。ここはめちゃ主観です。

 

終電間際の高田馬場でぼくらは出会って

斉藤さんが好きな駅!高田馬場!母校大好き芸人!愛校心!

 

正直タクシー代はちゃんと持ってるけど

ここ別に、タクシー代ないから始発動くまで帰れないね、でもいいわけじゃん。
だけど「タクシー代はちゃんと持ってる」っていうしっかりしたところが、斉藤壮馬っぽい。

 

レイトショー観にいきませんか?

映画好きな斉藤壮馬っぽい!とても!
映画〜〜わたしも斉藤壮馬とレイトショー観にいきてえ〜〜(心の声)

 

 


曲の終わり方について


音源を持ってる人はこの曲の最後を聴いてみてほしいんだけど、
終わり方が唐突で、尻切れとんぼな感じがすると思う。

 

 

この曲の最後はB♭メジャースケール(変ロ長調)、つまり「シ♭」が主音になった調だ。

 

一番わかりやすい「ド」が主音の、Cメジャースケールで考えてみよう。

わたしたちが「ドレミファソラシド」と聴いたとき、しっくり収まったと感じるのは、これが「ド」の音で終わるからだ。
その証拠に、「ドレミファソラシ」で止めてしまうと、なんか気持ち悪い感じがすると思う。


これは曲になっても同じで、その調の主音(この場合の「ド」)で終わるのがふつうだ。

 

だから『デート』は「シ♭」で終わるのが順当なはず。
しかしこの曲では、トランペットは「ファ」だし、キーボードは「ド」の音で終わる。
で、もし最後にもう一音、じゃ〜〜〜ん(シ♭〜〜〜)っていう音が入ってたとしたら、非常に気持ちよく終われるはずなのだ。

 

でも、それをしていない。
そうすると、リスナーは「いつ終わりの一音が入るかな?」と少し待つ状態になる。だがいつまで経っても、最後の「じゃ〜〜〜ん」は入らない。

 

こういう曲の終わり方は、含みをもたせる・余韻を残す・続きがあるように期待させる、などの効果がある。
最近だとスピッツの『雪風』とか『ヘビーメロウ』がこの曲終わりのタイプ。

 

 

 

『デート』には
このときを閉じ込めて 永遠に 仕立てあげたい
という歌詞が出てくる。

 

含みをもたせ、続きがあるように思わせる終わり方にすることで、主人公の「このとき(君とのデート)が永遠に続けばいいのに」という気持ちを表しているのではないか。

 

 

 

間奏のギター


2番サビが終わってから「このときを閉じ込めて〜」までの、間奏のギターについて。
これも譜面に起こしたので見てください。

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色をつけた部分の和音に注目すると、
5度の音程が使われていることがわかる。

 

音程とは、ふたつの音と音の高さの幅のことだ。
すごく簡単にピアノの鍵盤で説明すると、低いほうの音の鍵盤と高いほうの音の鍵盤を含めて、いくつの鍵盤を挟んでいるか、ということを「○度」という風に表す。

 

「ド」と「レ」の音程は2度、
「ド」と「ソ」なら(ドレミファソ、5つの鍵盤を挟むので)5度となる。

 

 

 

ここでもう一度『デート』間奏のギターの譜面を見てもらうと、執拗なほど5度の音程が出てくることがわかるだろう。
(さらに1小節目の最後の「ミ」と「ラ」の和音も、回転させれば5度になる)

 

 

 

この間奏の直前、2番のサビの最後に「あと5センチメンタル」という歌詞が出てくる。
「君との物理的な距離があと5センチメートル」ということと
「ぼくのセンチメンタルな気持ち」をかけた歌詞だ。

 

このすぐ後にギターの「5」度の音程が畳み掛けるわけだが、これは単なる偶然なのだろうか?

 

この「5」という数字すらも、歌詞と音を計算してリンクさせているとしたら、なんかもう変態的こだわりだな、と思うわけだ……

 

 

 

 

 

2.レミニセンス


続いてM2.『レミニセンス』についてです!
表題曲がポップでキャッチーなぶん、カップリング2曲は闇抱えてんな〜という感じ(笑)
落差がすごい。

 

『レミニセンス』はイントロのギターのアルペジオがかっこよくて、
KinKi Kidsの『キミハカルマ』、A.B.C-Zの『Lily White』のイントロみたいな感じ。
アコギのアルペジオって美しくかつ鬱々としてる感じが出るよね……

 

 

 

「レミニセンス」って初めて聞いたんだけど、ググったら「レミニセンス効果」という心理学用語からきてるみたい。
こういう学術用語をさらっと入れ込む感じ、最高にインテリぶってて好き……いや実際インテリやねん……

 

レミニセンス効果」とは、あることを記憶した直後よりも、一定期間経ったあとのほうがよく思い出せるという事象のこと。
この曲では、「雨」がトリガーとなって「あのひ」のことを鮮明に思い出している。

 

 

 

この曲では、すごく声帯の上の方を絞る感じで歌っているように聴こえる。
あと裏声きれいすぎ……圧倒的歌のうまさ……すき………………

 

 

 

 

 

3.C


『C』は『レミニセンス』と反対に、声帯をかなり開いているように感じる。
この歌い方がいちばん地声に近いのかな?


って思ってたら、アニメイトタイムズのインタビューでおもっきりそう言ってた。

www.animatetimes.com

 

斉藤さんが6月中パーソナリティーを務めたTS ONEのラジオでさ、『C』の弾き語りしてたんだけど、
それがべらぼうにアンニュイで良きだった。
Aメロのギターカッティングが良き。ギター抑えるところと思い切り弾くところの抑揚が良き。
ぶっちゃけ元アレンジよりアコギ弾き語りのこっちのほうが個人的に好き。
てかギター上手くてびびった。やっぱり音楽的素養がおありで……好きだわ……

 

 

 

拍子について


斉藤さん、「3/4拍子なんですけど」って言ってたけど、わたしは6/8拍子じゃないかな??って思った。

3/4だともっとテンポ遅くなるんじゃないかな?あと小節数が増えてものすごいことになりそう。

 

 

 

音楽の「拍」について基本的な話をすると、一般には4拍子の曲がもっとも多く、それはクラシックもポップスも同じ。
なぜなら、人間は2本の脚で歩くため、「1・2・1・2……」というリズムを心地よく感じるから、という説がある。

 

6/8拍子は3拍×2(1・2・3・1・2・3……)という構造になっており、人間が歩くリズムからは逸脱している。
そして3拍子は「ダンスのリズム」として知られている。3拍子といえばワルツと言っても過言ではない。
そういったイメージから、3拍子は円を描くリズムと言われることもある。

 

 

 

わたしは『C』というタイトルをラジオで初めて知ったが、その時は「Sea」という表記なのかと思っていた。


本人がそう言っているのを見たことはないが、わたしはこのタイトルに「Sea=海」の意味も含まれているのでは、と思っている。
なぜなら、3拍子のリズム(くるくる回るイメージ)は、水の中を漂っているような感覚を出すことができるからだ。

 

J-POPで6/8拍子の曲は珍しい。


思い付くだけだと、スキマスイッチ『雫』とか、KinKi Kids『約束』とか、コブクロ『今咲き誇る花たちよ』とかかな〜
フォーク感・民族音楽感が出るし、風とか水とかの質感を表しやすい拍子だと思う。

 

『C』をはじめに聴いたとき、珍しい(=難しい)6/8拍子だったので「斉藤壮馬、なんてチャレンジャーな」と思ったのが第一印象だった。

 

 

 

歌詞について

 

http://j-lyric.net/artist/a05cc2e/l047161.html
この曲の歌詞はヤバイ。
中二とかメンヘラとか通り越してる。犯罪臭がする。

 

ぼくだけがきみを、そっと、やさしく、くるしめるから 帰っておいで

え?軟禁?

 

知らない街の中で きみのうしろにつける すたすた

え?ストーカー??
「すたすた」とか、わたしはめっちゃゾワッてした……(笑)

 

 

 

 

 

シークレットトラック


いやーっ!
これよね!なんと言っても
これね、もう最高

 

まだ聴いてない方はネタバレなのでご注意を。

 

 

 

 

この、シークレットトラックの感じ。
ふざけてノリで一曲やっちゃうこの感じ。

 

これは、ほぼほぼ BUMP OF CHICKEN の影響なのではないか。


BUMP OF CHICKENはアルバムの最後に必ずシークレットトラックを入れる。それを楽しみにしているファンも多い)

 

別にこの曲自体になんの意味があるわけでもないけど、本人たちが楽しそうだからそれでいいんだよ。
この自由さが音楽には大事だよね。

 

このトラックはぜひ最後の最後まで聴いてください。

 

ふつうこういうのってだんだん音小さくなっていってフェードアウトとかで終わると思うんだけど、このCDは、あのー、録音停止する「カシャッ」ていう音が入っててですね?
それがもう、変態だなって思ったわけです。

 

 

 

 

 

 

さて、
ここまで斉藤壮馬3rdシングル『デート』考察とレビューを勝手にしてきたわけですが。

 

斉藤さん見てるー!?こんなこと考えて作ってたかな??
ぴーすぴーす!!

 

 

斉藤壮馬がよく使う言葉を借りれば、


『デート』は「ポップでキュートで毒がある」
カップリング2曲は「ダークでイノセントかつ中二病


って感じかな(笑)

 

 

3曲のコントラストの違いがすごくて、立体的で陰影の濃いシングルだなあという印象。

 

『デート』は右見て、左見て、後ろ見て、前を見ても、360゜まるっと斉藤壮馬を楽しめるシングルだった。

 

ライブ待ってるよ!!

 

 

 

欅坂46はなぜ売れた? ~SNS世代が抱えるいいね!の欲求と孤独

 

先日、Billboard Japanの上半期ランキングが発表された。

www.billboard-japan.com

 

今回のランキングは例年のBillboardとは少し違った印象を受ける。

というのも、楽曲・アーティストランキング共に1位に輝いた米津玄師、

そして楽曲2位・アーティスト4位にランクインした欅坂46の存在が大きい。

 

ということで、(米津については後述するとして)今回は欅坂46がここまでヒットした理由について考える。

 

 

 

突然だが、わたしが女子アイドルで一番好きなのは漢字欅坂46だ。

欅坂46が他のアイドルと一線を画す点は、ある種アナーキーとも言える、その楽曲にある。

わたしは、高校の時の保護者面談で親が「お嬢さん、アナーキーですよね」と言われたくらいなので、欅坂が好きなのは自分でもしっくりきている(笑)

 

しかし、あながち世間もわたしと相違なかったようだ。それはこのランキングの結果が物語っている。

 

Billboardには、AKB48乃木坂46をはじめとした48系列のグループもいくつかランクインしているが、その中では欅坂46がトップに立つ結果となった。

(2017年の年間ランキングでも、アーティスト2位・楽曲で『不協和音』4位と、48系・坂道系では欅坂46がトップとなっていた。

ビルボードジャパン 2017年年間チャート発表 | Special | Billboard JAPAN

なお、欅坂46はまだデビューして2年しか経っていない。

 

 

 

では、なぜ欅坂46はこれほど爆発的に受容されたのか?

(わたしを含めた)欅坂46のファン層はどういった人たちなのか?

 

そこから欅坂46を中心として、今のJ-POP市場の流れを自分なりに読んでみた。

 

 

 

 

 

 

サイレントマジョリティー』に見るSNS世代の孤独

 

2016年、欅坂46は『サイレントマジョリティー』で衝撃的なデビューを果たした。

何が衝撃だったかというと、彼女たちは「笑っていなかった」のだ。

平手友梨奈を中心に、軍服を着た少女たちが険しい表情で隊列を組み、マーチを刻む。

 

すげえアイドル出てきたな……と思ったわけだ。

笑わないアイドル。Winkか。

いや、Winkとも違う。あんな上品な「無表情」ではない。欅坂46は無表情なだけでなく、髪を振り乱し、顔がまったく見えないことさえあった。

 

笑わないアイドル。顔が見えないアイドル。

こういったビジュアルの面でも、彼女たちはかなり異端だった。

 

サイレントマジョリティー』は2年経った現在でも、欅坂46の活動の最大の軸となっているように感じる。

つまり、欅坂46が売れた最大の理由がこの曲から読み取れるのだ。

 

 

 

 

「いいね!」=「共感」とその副産物

 

サイレントマジョリティー』の歌詞に、「大人たちに支配されるな」とある。

ここから、この曲の主人公は「子ども」、恐らく中高生であることがわかる。

 

現代の中高生はSNS世代」だ。彼らの生活にはスマホが欠かせないものとなっている。

この世代にはもはやテレビに代わってYoutubeや動画配信サービスが人気で、それゆえYoutuberに憧れる子どもが増えた。

インスタに載せるために、流行のスイーツやスポットなどの写真を撮る子が増えた。

 

昨年の流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれたことは記憶に新しい。

 

彼らはSNSに投稿する際、「いいね!」を求める。

 

いいね!とはつまり「共感」だ。

投稿者が「きれい」と思った写真を投稿し、「きれいだな」と思った人がいいね!する。

「面白い」と思った話をツイートし、「面白い」と思った人がいいね!する。

 

みんなに共感してもらえたものは多くのいいね!が付く。

いいね!が欲しい彼らは、つまり他人からの「共感」が得られるかどうかを意識してSNSに投稿するわけだ。

 

 

 

しかし同時に彼らの心のなかには、相反する感情も生まれているはず……

 

意識的に他人からの共感を求めるということは、言い換えれば「他人に合わせる」ということだ。

だから、SNS世代はみなこぞって同じような流行りのスポットやスイーツ店に足を運び、写真を撮るのだ。その結果、ある種揶揄するような表現として「インスタ映え」という言葉が使われるようになった。

 

しかしそれは同時に、「本当の自分を押し殺している」ことにはなっていないか?

 

例えば、有名なインスタグラマーだって、インスタがなかったら話題のドーナツ屋には行っていなかっただろうし、

本当はモノトーンの服が好きなのに、インスタ映えのためにカラフルな服をわざと選ぶ子だっているかもしれない。

 

それは突き詰めれば、自分らしさを押し殺している、と言うことができるだろう。

 

SNS世代の中高生はいいね!を求め、周りからの共感を得ることを必要以上に意識し、他人に合わせて生きてきた。

そして同時に、本当の自分らしさをさらけ出せずに苦しんできた、とは言えないだろうか。

 

 

 

欅坂46の登場

 

そんなSNS全盛時代に、欅坂46が現れた。

 

ここ!

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まるでメシアか、愚衆を導くモーセのように、平手友梨奈は私たちの前に現れた。

 

サイレントマジョリティー』の歌詞は本当に捨てるところがなくて全部読んでほしいんだけど(http://j-lyric.net/artist/a05b333/l03a3fb.html)、ここではサビだけかいつまんで見ていく。

 

君は君らしく生きて行く自由があるんだ

大人たちに支配されるな

初めから そうあきらめてしまったら

僕らは何のために生まれたのか?

夢を見ることは時には孤独にもなるよ

誰もいない道を進むんだ

この世界は群れていても始まらない

Yesでいいのか?

サイレントマジョリティ

 

君は君らしくやりたいことをやるだけさ

One of themに成り下がるな

ここにいる人の数だけ道はある

自分の夢の方に歩けばいい

見栄やプライドの鎖に繋がれたような

つまらない大人は置いて行け

さあ未来は君たちのためにある

No!と言いなよ!

サイレントマジョリティ

 

SNS世代の中高生はこの歌詞を聴いて、すぐさま自身を投影しただろう。

そして、自らが「サイレントマジョリティー」——物言わぬ多数派だった、と気づいた。そういった意味で、欅坂46は啓蒙的な存在だった。

 

 

 

欅坂46は現在までの活動全体を通じて、「世間に抗え」「自分らしさを見失うな」と訴え続けていて、

この流れは『不協和音』、『エキセントリック』、そして今回Billboardランキング2位に入った『ガラスを割れ!』へと繋がっている。

 

差出人のない噂の類い

確証ないほど拡散する

 

本人も知らない僕が出来上がって

違う自分 存在するよ

──『エキセントリック』

 

この歌詞なんかまさにSNSトラブルのことを描いていて、本当の自分とSNS上の自分が乖離していることを表している。

 

 

 

そして中高生たちは、彼らが心の奥底に抱える「本当の自分をすべて出したい」という欲求を、欅坂46の曲を聴くことで解消したというわけだ。

 

先日のMステのインタビューで、「『ガラスを割れ!』に背中を押されて自分の意見を言うことができた」という、高校生の女の子がいた。

この例のように、欅坂46の支持層は、彼女たちの楽曲が訴えるメッセージに共鳴したのだ。

 

 

 

 

サイレントマジョリティー』が抱えるジレンマ

 

SNS世代の若者たちは欅坂46から「君は君らしく生きていく自由があるんだ」と学んだわけだが、それでも、急にいいね!が欲しい欲求が消えたり、SNSをやめたりはできないはずだ。

こうして彼らの中には1つのジレンマが生まれる。

 

「多くの人の共感を得て、いいね!が欲しいけど、自分らしくもありたい」

 

 

 

サイレントマジョリティー』では、振り付けを歌詞と矛盾させることで、このジレンマさえも表現してみせた。

youtu.be

 

・操り人形のような動き

57秒〜1分あたり・2分〜2分07秒あたり。

全員が手を上に引っ張られるような動きをする。そのぎこちなさはまるで操り人形のようだ。

「大人たちに支配されるな」と言いながら、誰かに踊らされているかのような振り付けが矛盾しているように見える。

 

・軍隊の行進

1分〜1分06秒あたり。

サイレントマジョリティー』を代表する振り付けがこの「行進」だ。

初めて見たときすごい混乱したよね。

「アイドルが……?軍服着て……行進してる……?」

 

軍隊には必ず指揮官がいるものだ。この行進をしている瞬間の彼女たちも、指揮官(=大人)に操られているに違いない。

この振り付けも、「大人たちに支配されるな」という歌詞とは大きく乖離している。

 

・全員での群舞

特にサビに顕著だが、サイマジョの振り付けって思いっきり「群舞」なんだよね。

「この世界は群れていても始まらない」と言いながら、めちゃくちゃ全員でぴったり同じ動きをしている。こういった部分も、歌詞と振り付けが著しく矛盾している。

 

 

 

つまり『サイレントマジョリティー』においては、歌詞と振り付けを併せてひとつのジレンマを表現しているのだ。

 

・歌詞の面では、欅坂46自身は世間に抗おうとしている

・振り付けの面では「物言わぬ多数派」のままである

 

サイレントマジョリティー』が抱える歌詞と振り付けの矛盾は、現実の若者が抱える「みんなに共感されたいけど、自分らしくもありたい」というジレンマをそのまま表しているのだ。

 

 

 

 

米津玄師『Lemon』について

 

今回のBillboardランキングを例年よりも異質たらしめているのが、各部門を総なめにし楽曲1位となった『Lemon』の存在だ。

 

以前ミスチルサブスクの記事でも触れたが、米津玄師は『Lemon』でダウンロード史上初のミリオンセールスを打ち立てた。

 

この曲を端的にいうと、「恋人を失った主人公が、その人との記憶を回顧する歌」。

失恋と孤独と寂寥の歌だ。

http://j-lyric.net/artist/a0579b7/l044ef6.html

 

 

 

2016年以前のBillboardランキングでは、AKB483代目J Soul Brothers、嵐など軒並みアイドル勢が強かった。

 

そのあと徐々にサブスクリプションサービスやYoutubeの需要が増え、CD以外に強みをもつ星野や米津といった男性シンガーソングライターが台頭していく。

2017年の年間1位だった『恋』(星野源)も、広義に「恋愛を描いた歌」といえば『Lemon』と同じかもしれない。

だが『恋』はアップテンポな王道ラブソングであり、ミドルバラードの失恋ソングである『Lemon』とは一線を画す。

 

つまり、キャッチーなアイドルソングやポップなラブソングが人気だった昨年までと比較して、失恋の孤独を歌った『Lemon』が首位であった今年のランキングは、明らかに異質なのである。

 

そして『Lemon』という曲の世界観は、ある点で欅坂46にも通じるものがある。

次にその共通点について考える。

 

 

 

 

 

『Lemon』と欅坂46の共通点

 

2組のアーティストの共通点。

それは「孤独」を歌っているという点だ。

 

欅坂46は、デビュー曲『サイレントマジョリティー』から最新曲『ガラスを割れ!』まで、一貫したメッセージを発信し続けている。

 

「自由に自分らしくいるためには、孤独であれ」というメッセージ。

 

このメッセージについて、「孤独」と「自由な自分らしさ」に分けて実際の歌詞を挙げてみよう。

 

 

 

 

・孤独

 

夢を見ることは時には孤独にもなるよ

誰もいない道を進むんだ

──『サイレントマジョリティー』

 

不協和音を

僕は恐れたりしない

嫌われたって

僕には僕の正義があるんだ

──『不協和音』

 

世間の声に耳を塞いで

生きたいように生きるしかない

だから僕は一人で

心閉ざして交わらないんだ

──『エキセントリック』

 

大人は信じてくれない

こんな孤独でいるのに

僕が絶望の淵にいるって思ってないんだ

──『大人は信じてくれない』

 

闘うなら孤独になれ

群れてるだけじゃ始まらないよ

──『ガラスを割れ!』

 

 

 

 

・自由、自分らしさ

 

君は君らしく生きて行く自由があるんだ

大人たちに支配されるな

──『サイレントマジョリティー』

 

他人(ひと)の目 気にしない 愛なんて縁を切る

はみ出してしまおう 自由なんてそんなもの

 

I am eccentric 変わり者でいい
普通なんかごめんだ 僕は僕でいさせてくれ

──『エキセントリック』

 

目の前のガラスを割れ

握り締めた拳で Oh!Oh!

やりたいこと やってみせろよ

お前はもっと自由でいい

 

おまえはもっとおまえらしく 生きろ!

──『ガラスを割れ!』

 

 

 

リスナーは、「自分らしくあるために孤独になれ」と主張したこれらの曲にシンパシーを感じ、自身を重ねた。

 

そして『ガラスを割れ!』が、『Lemon』に追随するかたちで2位となった。

世間が、「孤独」を歌った欅坂46や米津玄師に共鳴したということは、2018年のJ-POP界において特筆すべきことだ。

 

 

 

 

まとめ

 

今やコミュニケーションツールとして日常的にSNSを使う、中高生を中心とした若者たち。

その利用方法は単なるメッセージの投稿に留まらず、ユーザーは「いいね!」(=自分への共感)を多く求める流れが顕著となった。

その現れとして、2017年の流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれたことはご存じだろう。

 

他者からの共感を求めるようになった若者たちは、やがて「みんなに好かれそうなもの」を好み、マジョリティーに同調する傾向を強めた。

それはつまり、「自分らしさを押し殺している」ことに他ならなかった。

 

その時勢に一石を投じたのが 欅坂46 である。

 

欅坂46は「自分らしくあるためには孤独であれ」というメッセージを発信し続けている。

 

欅坂46の登場によって、若者たちは「自分らしさを見失ってはいないか?」「自分たちはサイレントマジョリティーだったのだ」と気づいた。

彼女たちはある種、啓蒙的な存在だったと言ってもいい。

 

だが、SNSユーザーたちはなおいいね!を求め続ける。すぐにはその欲求を断ち切ることはできず、また彼らにとって「SNSをやめること=孤立」を意味するからだ。

「闘うなら孤独になれ」というメッセージに共鳴しつつも、現実世界では孤立したくないというジレンマがここで生まれる。

 

そこで彼らは、現実では解消できない欲求を、欅坂46の曲に自己を投影することで解消しているというわけだ。

 

 

 

……と、以上がここまでのまとめ。

長いな!!毎度長くてごめんね!!

 

 

 

音楽は、時代の流れを示すひとつの指標である。

例えば、2011年の東日本大震災の少し後には、日本の未来をある種、楽観視したような……未来への不安をかき消すような曲を出すアーティストが増えた。

 

未来は そんな悪くないよ

──AKB48恋するフォーチュンクッキー』(2013)

 

夢見てた未来は

それほど離れちゃいない

 

今という時代は

言うほど悪くはない

──Mr.Children『足音 〜Be Strong』(2014)

 

音楽はその時代の人々が何を感じ、何を望んでいるのかを映し出す、鏡のようなものだとわたしは思う。

 

だから、「孤独」をテーマにした『Lemon』や『ガラスを割れ!』がヒットした今年のチャートは、今の日本人の多くが孤独を感じて生きているということの表れなのだ。

 

欅坂46が、そしてJ-POPが、どのように世間の流れを映し出していくのか。

今後、興味深いところだ。